「進撃の巨人」の軌跡と未来の展望―中国メディア
2024年11月4日、中国のポータルサイト・捜狐は、人気作品「進撃の巨人」の軌跡と未来の展望について考察した記事を掲載した。
記事はまず、「09年に連載が開始されて以来、作者・諫山創氏による『進撃の巨人』は、独特のストーリー設定や複雑な人間関係、深いテーマ性によって、日本国内のみならず、世界中で多くのファンを生み出してきた。物語が進展するとともに、漫画からアニメ、さらに映画へと形を変え、このシリーズは壮大な道のりを歩んできた。本記事では、『進撃の巨人』の発展の歴史を振り返り、今後の展望について考察する」と述べた。
その上で、「漫画『進撃の巨人』は、講談社の『別冊少年マガジン』で初めて連載された。同作品は、人類が巨人に脅かされる世界を舞台に、主人公のエレン・イェーガーと仲間たちが人類の生存を懸けて戦う物語。スリリングなストーリー展開、魅力的なキャラクター、そして人間性への深い洞察によって、瞬く間に読者の注目を集めた。諫山氏は『自由』、『裏切り』、『犠牲』といったテーマを独自の語り口で描き、漫画作品の売上の新記録を次々と更新するだけでなく、社会や人間性についての議論をも巻き起こした。こうしたテーマは現代社会においても重要な意味を持ち、『進撃の巨人』は単なる娯楽作品にとどまらず、考えさせられる作品として広く認識されていった」と紹介した。
また、「漫画が大成功を収めた後、13年にアニメ『進撃の巨人』が日本で初放送され、視聴者の熱烈な反響を呼んだ。アニメ制作会社・ウィットスタジオが手掛けたSeason1は、美しい作画、スリリングで緩急の効いたストーリー展開など、クオリティーの高い制作で多くの新しい視聴者を惹きつけた。アニメの成功は、原作の知名度をさらに高め、関連グッズやゲームなどのビジネスも大きく展開された。アニメの放送とともに、物語の展開が視聴者の間で大きな話題となり、キャラクター同士の関係や成長に対する深い解釈がなされた。特にSeason4では、アニメ制作会社・MAPPAが制作を引き継ぎ、物語の最終章であるThe Final Seasonをさらに魅力的なものへと仕上げた」と説明した。
そして、「劇場版『進撃の巨人』完結編 THE LAST ATTACKは、最終章の劇場版として公開され、『進撃の巨人』シリーズが新たな重要な節目を迎えたことを示している。同映画は、TVアニメ『進撃の巨人』The Final Season 完結編（前編/後編）を1本の作品にまとめた上で、エンディングに新しいポストクレジットシーンが加えられ、この壮大な物語に完璧な終止符を打つ。このアニメから映画への転換は、単なる形式の変更ではなく、内容をさらに深化させる試みでもある。同映画の公開は、大スクリーンにて物語の重要な瞬間を改めて体感させると同時に、漫画やアニメに触れていない人々にもこの世界への入り口を提供する。再編集されたシーンや音響効果は、TVアニメ版とは異なる新たな体験を観客に与えることだろう」と論じた。
記事は、「『進撃の巨人』シリーズが完結を迎える中、ファンたちは今後の展開に期待を寄せている。まず、異なるキャラクターに焦点を当てた前日譚や外伝が制作される可能性についての議論が盛り上がっている。原作は完結しているが、この豊かな世界観にはまだ語られていない多くの物語や人間関係が残されている。さらに、シリーズ15周年の記念プロジェクトもファンの期待を集めている。新たなアニメや他の形式での作品が生まれるかどうかは未定だが、ファンは原作の設定や背景をより深く掘り下げた作品が登場することを望んでいる。世界的に広がるアニメ文化の普及に伴い、『進撃の巨人』の影響力は今後も続くだろう。この作品はもはや日本のアニメの一部であることを超え、世界的な文化交流の架け橋となっている。今後は原作の持つ本質を維持しながら新しい作品を生み出すことが、制作側にとっての大きな課題となるだろう」と指摘した。
そして、「『進撃の巨人』は誕生以来、漫画からアニメ、そして映画へと輝かしい道のりを歩んできた。同作品は多くの視聴者に深い影響を与え、アニメ業界の発展にも大きく貢献している。今後、このシリーズがどのように発展していくかについては、ファンの関心も大きい。いずれにせよ、『進撃の巨人』が伝える深いテーマとキャラクターの感情は、永遠にファンの心に残り、時代を超えても語り継がれる作品となるだろう。劇場版『進撃の巨人』完結編 THE LAST ATTACKの公開により、ファンは再びこの壮大な物語のフィナーレに注目し、ラストシーンでさらに深い感情の共鳴を得ることができる。未来の『進撃の巨人』も、その輝かしい歴史をさらに刻み続けるに違いない」とした。（翻訳・編集/岩田）
