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 ソフトバンクからドラフト1位指名を受けた神戸弘陵の村上泰斗投手(17)は神戸市の同校野球部寮で「びっくりした。これまでしんどかった日々、全部の思い出がよみがえってきた」と涙を流して喜んだ。

 ソフトバンクの外れ1位だが、高校生投手としては全国トップの指名。ソフトバンクの印象として「いつも、どの世代でも強い。選手同士も仲がいい」と話し、26日からの日本シリーズも「いつも以上に真剣にみます」と話した。

 プロ1年目の目標については「まだまだ体ができていないので、1年目の最後の方に1軍に上がりたい」と冷静に自分を見つめている。

 兵庫県猪名川町出身。大阪箕面ボーイズに所属した中学時代は捕手で、高校入学後に投手転向。投手経験2年半で全国トップクラスの投手に成長した。2年生の6月、益田東(島根)との練習試合で最速152キロを記録した。3年夏は3回戦で2―3とビハインドの8回から登板し敗退。甲子園出場経験はない。

 速球は平均球速145キロ。ラプソード計測で1分間2500〜2600回転を記録し、プロのスカウト陣からは「1軍の抑え投手のレベル」と高い評価を受けていた。

 周囲から阪神・藤川球児監督の代名詞だった「火の玉ストレート」と呼ばれ、村上も「憧れ、目標は藤川球児さん」と話している。この日も「地面からはい上がるようなストレートを投げたい」と話した。

 他にもパワーカーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップ、フォーク、ツーシームと多彩な変化球も操る。

 座右の銘は「溜(た)めて解放」(Charge and Release)。神戸弘陵野球部OBでフォロワー186万人の人気ユーチューバー、あめんぼぷらすのしょーた(羽谷勝太さん)から贈られた言葉で、同校ブルペンに横断幕が掲げられている。