63分から右ウイングバックに入った伊東。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

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 9月5日に開催された北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第1節で、日本代表は中国代表と埼玉スタジアム2002で対戦。圧巻のゴールラッシュで、7−0の大勝を収めた。

 この一戦で、記念すべき初キャップを刻んだのが、前日に20歳になったばかりのDF高井幸大(川崎フロンターレ)だ。71分、川崎の先輩でもある板倉滉と交代で3バックの右に投入される。

 すると、その8分前に約7か月ぶりの出場を果たした伊東純也(スタッド・ドゥ・ランス)が、“さりげない気遣い”を見せる。
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 直後のFKで、高井にボールを渡したのだ。意図的ではなかったかもしれないし、たまたま近くにいたからパスを出しただけかもしれない。

 それでも、入ってすぐ、ボールに触れられた高井はスムーズにゲームに入っていけたのではないだろうか。普段からひょうひょうしているとはいえ、多少の緊張もあったはずだ。

 代表復帰戦で大歓声を浴びてプレーしたにもかかわらず、驚くほど冷静に周りが見えているな。そう感じたシーンだった。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部)