「サムライの刀を抜いた」途中出場から決勝ゴラッソの久保建英 現地メディアはゴール後の表情もフォーカス「彼は怒りを露わにして祝った」
まさにゴラッソ!久保が豪快な決勝点でチームに勝利をもたらした(C)Getty Images
気迫溢れるプレーで確かな結果を残した。
レアル・ソシエダの久保建英が、現地時間8月24日、ラ・リーガ第2節のエスパニョール戦で途中出場から今季初得点を記録した。久保のゴールが決勝点となり、レアル・ソシエダが1-0で初勝利を掴んでいる。
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シーズン2戦目、敵地でのゲームでベンチからのスタートとなった久保は66分にブライス・メンデスと交代でピッチに。そして、両チーム無得点で進んだ試合を動かしたのは久保だった。80分、敵陣の右サイド、深い位置でパスを受けると、細かいドリブルでブリアン・オリバンなど相手ディフェンス2人をかわしペナルティエリア内に侵入。フリーの状態からシュートを放ち、ゴール左上隅へと突き刺した。巧妙なドリブルで相手を置き去りにした久保の、特長が表れたゴールだった。
得点を決めた後、久保は険しい顔つきで走り出し、両手を耳に当て何かを訴えるようなポーズをみせている。その後、チームメイトと抱擁するなど、喜びの表情を浮かべていた。
スペインサッカーメディア『MUNDO DEPORTIVO』でも、チームに初勝利をもたらした久保の得点、そしてゴール直後のパフォーマンスをレポートしている。
80分の決勝ゴールには、「クボはそれをやってのけた。サムライの刀を抜き、オリバンに股抜きを仕掛け、2人のディフェンダーの間をすり抜け、完璧なシュートを決めた」と値千金のゴールを称え、さらに「彼は怒りを露わにして祝った。抱きしめられるのを拒み、耳に手を当てて控えであったことに憤慨しながらも、歓喜に満ちていた」として、その後の表情を振り返っている。
また同メディアは、チームの勝利を伝えるとともに、今夏、相次いて主力が流出している点にも触れながら、「レアル・ソシエダにはまだタケ・クボがいる」と主張。さらに、「レアルはこの日本人の80分の一撃で、エスパニョール戦に貴重な勝利を収めた。主力の何人かが去ったとはいえ、ギプスコアのチームにはクボやマルティン・スビメンディといったエリート選手がいる。彼らが去らなかったのは不幸中の幸いである」と論じている。
決定的な仕事をやってのけ、自身の実力をこれでもかと言わんばかりにアピールした久保。シーズン序盤、チームが大きく揺れ動く中、もっとも頼りになるプレーヤーであることを改めて証明した。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]