6年間で志願者数倍増!駒込中学校・高等学校 渋沢栄一ゆかりの伝統校の「STEAM教育」に迫る

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名門校の知られざる姿を、生徒や親、教師など、さまざまな視点を通して紐解く情報ドキュメンタリー「THE 名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週土曜午前10時30分)。「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。

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今回紹介する名門校は、「駒込中学校・高等学校(以下、駒込中高)」。この6年で入学志願者数が倍増した注目の男女共学・中高一貫校だ。卒業生には、俳優の大滝秀治さんや江口洋介さん、コメディアンの萩本欽一さんなど、有名人も多数。大学合格者数は、国公立大・早慶上理・GMARCH合わせて300人以上。生徒一人一人の可能性を広げ、高い大学合格実績を生む秘密とは? さらに番組は、万能の天才ダ・ヴィンチに憧れ、美術部、ラグビー部、自然科学部、ボランティア部を掛け持ちする“忙しすぎる高3生”に密着した。


東京・文京区。千代田線・千駄木駅から徒歩約7分の場所に、「駒込中学校・高等学校」はある。その起源は、1682年、了翁禅師が上野の寛永寺境内、不忍池のほとりに建てた学問所「勧学講院」。1926年に「駒込中学校」が開校、この頃学園の顧問に就任したのが、近代日本経済の父・渋沢栄一だ。

全校生徒は中・高合わせて1654人、男女共学の私立中高一貫校。2024年春の大学合格者数は、国公立大学に26人、早慶上理に69人、GMARCHに256人と高い実績を誇る。
この6年で入学志願者が倍増しているというが、人気の秘密はどこにあるのか…。早速、校内を見ていこう!


2003年に落成した高校棟は、地上6階・地下1階建てで、大きな窓から自然光が入るように設計されている。各教室は冷暖房完備で、快適な環境が整っている。


最上階に位置する音楽室はガラス張りで天井が高く、すごい開放感!スカイツリーも見える。


中学棟にある図書室の蔵書数は約5万冊。図書委員が生徒の希望を募って開設するコーナーもあり、取材した日は、“お仕事小説”を集めて紹介していた。

高校棟・地下1階の「Kプラザ」は、食堂としても利用される憩いの空間。中学生は給食だが、高校生は弁当持参か食堂を利用する。食堂では、丼物や麺類、弁当などが500円以内で食べられる。


気持ちがいい日だまりの庭「サンクンガーデン」も人気スポットだ。生徒たちは、「外で食べるご飯はおいしい!」と笑顔で話してくれた。


体育館はバスケットコートが2面とれる広さで、冷暖房完備。


体育館の屋上には2面のテニスコートがあり、体育の授業やテニス部の活動で使用されている。都内有数の強豪として知られるサッカー部も使用するグラウンドは天然芝に近いフィーリングのロングパイルの人工芝。


駒込中高には、14の運動部と16の文化部、合わせて30のクラブがある。和太鼓部は、去年12月に「東京都高等学校文化祭」で金賞を受賞した実力派で、「学校見学で和太鼓の演奏を見て、かっこよかったので入りました」と話す部員も。


観音菩薩像が鎮座する「止観堂」では、かるた部や茶道部が活動。生徒たちが好きなものを見つけて打ち込める、多彩なクラブがある。


駒込中高では、生徒が主体的に学び、自分の考えをアウトプットする授業が行われている。2003年、ITに対応した高校の新校舎が完成。電子黒板やタブレットを使ったICT教育を進め、生徒たちのアウトプットする力を鍛えている。

「理系先進コース」で行われているのは、最先端の「STEAM教育」。文部科学省が推進する、論理的思考力や課題解決能力を養う教育だ。5分野(サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、アート、マスマティックス)の知識を組み合わせ、身近な問題を解決できる人材を育てる。


一人一人が好きなテーマに取り組み、ドローンを自作する生徒も。「羽1枚だけでドローンを浮かせる授業があって、それを究めていったら複雑で面白かったので、自分で作ってみようと思いました。一から全部作っています」と話す。また、ゲームが好きな生徒は、振動モーターを使って、目や耳が不自由な人も一緒に楽しめるゲームソフト開発に励んでいた。

「黒板とチョークで先生が講義する時代は終わりつつある。アクティブラーニングの時代に入っていて、答えは“100人いれば100通りあっていい”という学校づくりをしている。そういう意味で授業改革を行っているところです」(河合孝允校長)。STEAM領域以外のさまざまな分野と組み合わせることで、論理的思考力や課題解決能力だけではなく、社会を生き抜く強さも養う。生徒一人一人の可能性を広げるアウトプット教育が、志望者倍増につながっている。


そんな駒込中高で、忙しくも充実した日々を送る生徒に出会った。4つの部活動を掛け持ちしている高校3年生の山藤大地くんだ。美術部とラグビー部では部長を、自然科学部とボランティア部では副部長を務めている。美術部は毎年アートコンクールで受賞者を出す強豪で、大地くんは何度も入賞を果たしている実力者。また、理系先進コースではSTEAM教育を通して環境問題に取り組んでいる。

そんな彼には、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)への校内推薦枠を勝ち取りたいという目標があった。自分がやりたいこと、やってきたことはたくさんあるけれど、何をどうアピールすれば良いのか? 考えがまとまらない山藤くん。迫る模擬面接…悩んだ末に出した答えは、何と趣味の○○で起業・事業展開するというモノだった!

毎週土曜午前10時30分放送! 「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東)をどうぞお見逃しなく!