ショート動画共有サービスであるTikTokが、再生時間60分という比較的長い動画をアップロードする機能をテスト中であることがわかりました。TikTokは、この機能をすぐに広く利用できるようにするつもりはないとしています。

TikTok tests 60-minute video uploads as it continues to take on YouTube | TechCrunch

https://techcrunch.com/2024/05/16/tiktok-upload-60-minute-videos/

TikTok is testing hour-long videos - The Verge

https://www.theverge.com/2024/5/16/24158491/tiktok-hour-long-video-uploads-youtube

この機能は、ソーシャルメディアコンサルタントのマット・ナヴァラ氏が発見してThreadsに報告したものです。





TikTokはもともと15秒の動画をアップロードして共有するサービスとしてスタートしましたが、世界最大の動画共有プラットフォームであるYouTubeに対抗すべく、アップロードできる動画の長さを少しずつ伸ばしています。

記事作成時点だとユーザーは最長10分の動画をアップロードすることができ、一部のクリエイターは2024年1月から最大30分の動画をアップロードすることが可能となっていました。また、サブスクリプションプランでコンテンツを販売するユーザーは、最大20分の動画をアップロードできます。

TikTokを運営するByteDanceはIT系ニュースサイトのTechCrunchに対して、「動画の再生時間の制限を増やすのは、クリエイターがより柔軟に、新しいコンテンツや大きなコンテンツを試す機会を与えるためです」と述べました。



TechCrunchは、動画の再生時間の制限が60分にまで拡大することで、テレビドラマを1話まるごとアップロードできるようになると指摘。実際に、権利者が公式にドラマの第1話をTikTokにアップロードする例はこれまであったそうですが、1話を5パートに分割してアップロードしていたとのこと。もし最大60分の動画をアップロードできるようになれば、分割せずにドラマの1話をTikTokに丸々アップロードすることも可能になります。

TechCrunchによれば、TikTokは「動画の右側を長押しすることで早送りできる機能」を2023年に導入しており、さらに「縦横比が横長の動画を共有する機能」や「動画の内容をサムネイルに表示する機能」をテストしているとのこと。これらの機能はYouTubeではすでに導入済みであり、動画共有プラットフォームとしてYouTubeに対抗するTikTokの姿勢がうかがえます。



なお、TikTokで最大60分の動画をアップロードできる機能が正式に提供される時期については、記事作成時点では不明です。