ヤクルトにスイープ食らった巨人で希望の光 相手4番斬りで注目された「育成の星」とは
阿部監督も京本の素質を評価している(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext
巨人は5月1日に行われたヤクルト戦(東京ドーム)に0−4の完封負け。今季4度目の完封負けとなり、対ヤクルト3連戦は3連敗、試練の9連戦は4勝5敗と負け越した。
【動画】まさに圧巻デビュー!プロ3年目の京本がリーグ首位打者のサンタナから見逃し三振を奪ったシーン
完敗だった。この3連戦はヤクルト打線の勢いに押されてきたが、先発の赤星優志は初回、先頭の西川遥輝から連続安打を許すと3番のホセ・オスナに先制3ランを献上。得点力不足に悩むチームにとって、初回いきなり3点のビハインドを背負う展開は酷となった。
赤星は5回79球、7安打4失点で降板。今季はこれで3度目の先発登板だったが、結果を残せず。次回登板は不透明となった。
一方、敗戦の中でも光る存在となったのは育成出身のプロ3年目右腕の京本真だ。
4点ビハインドの6回から登板すると、いきなり対峙したのは相手4番、令和の三冠王、村上宗隆だった。記念すべき1軍マウンドの初球は魂のストレート。149キロストレートで左飛に仕留めた。
続くリーグ首位打者のドミンゴ・サンタナに対してもまっすぐで攻め、150キロ直球で見逃し三振を奪うと、6番・山田哲人の打球は門脇誠の好守もあり遊ゴロに打ち取り、三者凡退に封じた。
1イニング、主力打者3人に対し、わずか11球無安打無失点デビューを果たした若武者。いきなり相手4番とぶつけたことには「度胸試し」の意図もあったと説明した阿部慎之助監督も「ナイスピッチング」とたたえた。
この投球には中継(BS日テレ)の解説を務めた荒木大輔氏も「(監督は)最大限の評価を与えるんじゃないですか」としながら、素晴らしかった点として、「相手4番にど真ん中にストレートを投げられる」と度胸の良さを高く評価した。
京本は2021年の育成ドラフト7位入団。今春のキャンプは2軍スタートながら紅白戦で150キロ台をマークし首脳陣にアピールを果たすと、そのまま1軍に帯同。3月6日に高卒2年目内野手の中田歩夢とともに支配下登録を勝ち取った。
開幕1軍こそ叶わなかったが、イースタン・リーグでも11試合に登板し、防御率「0・00」と完璧な成績を残していた。
ブルペンではここにきて開幕から10連続セーブと好調に飛ばしてきたドラ1ルーキーの西舘勇陽が2試合連続で黒星を喫するなど、やや状態を落としている。イキのいい若手右腕投入で再び盛り返したいところ。
何より京本が登場すると本拠地東京ドームのファンも沸いた。端正な顔立ちでスター性も十分とあって、様々な面で今後も期待を集めそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]