巨人正捕手論争の”現在地”を高木豊氏が解説 「小林の強み」「大城に求められる改善ポイント」とは

写真拡大

大城は昨年主戦捕手としてチームをけん引した(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 巨人の正捕手問題が注目を集めている。昨年主戦捕手だった大城卓三の出場機会が減り、ベテランの小林誠司、元気印でも知られる岸田行倫の3人併用制で勝ち星を重ねている。 

 現役時代は球界を代表する「打てる捕手」として知られた阿部慎之助監督の起用に注目が高まる中、球界内からも様々な考察の声が上がっている。

【巨人捕手論争】巨人大城卓三の出場機会が激減!大城は迷い出す?小林誠司は『聖母マリアの存在』岸田は『必死さが伝わる』巨人の捕手起用について高木の意見を語ります!

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は4月27日までに自身のYouTubeチャンネルに「【巨人捕手論争】巨人大城卓三の出場機会が激減!大城は迷い出す?小林誠司は『聖母マリアの存在』岸田は『必死さが伝わる』巨人の捕手起用について高木の意見を語ります!」と題した動画を更新。現在のチーム状況に関して独自の視点から語っている。

 まず、阿部監督の起用法に関して現役時代は攻撃型の捕手として知られた阿部監督が「バッティングよりも守備」「守り重視」の起用になっていると言及。

 その上で3捕手の特徴の違いについては小林に関してはすごく研究熱心とした上で同氏が強く感じる点としては試合での態度において「悲壮感がない」とコメント。どっしり構えて、投手陣を「優しく包み込むような感じがある」とした。そこには「自分で研究した結果がそこにあるからなんだと思う」としっかり事前にデータなどを分析して試合に臨んでいることで、自信を持って試合に取り組めていると見る。

 そして岸田に関しては「本当に一生懸命さが伝わる」とした。

 一方このところ先発マスクを外される機会が増えている大城に関しては「どちらかというとちょっと迷いだすな」とピンチの場面などで、迷いが感じられるときがあると指摘。

 その上で「そこらへんを改善しないと」指揮官の信頼は得られないとした。方法としては阿部監督の現役時代の捕手としてのふるまいやリードを研究するのも一考だとした。

 一方で、リード面の判断は難しいとしながら、大城がこの局面を突破する条件としては、さらに打撃面で存在感を示す必要があるとも話した。

 過去にはヤクルトの名捕手として知られた古田敦也氏、阿部監督も出始めのころはリード面で指摘を受けることも多かったとしながら、古田氏は首位打者を獲ったあたりから当時の野村監督からの指摘は減ったことを理由に昨年は16本塁打を放った大城に対して、30ホーマー打つぐらいの活躍を示せれば、チームに欠かせない戦力として起用機会も増えるとした。

 リード面に関しても「大城は使われないときに勉強してほしい」と背中を押すことも忘れなかった高木氏。

 目指すV奪回に向けて投手陣整備は確実に前に進んでいる。果たして大事な扇の要を託すのは誰となるのか。阿部監督の起用法が引き続き、注目を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]