【巨人】3連敗で借金1 阿部監督の起用にレジェンドOBから”どっしり構えてほしい”と注文がついたポイントとは

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阿部監督がどうチームを動かしていくのか、注目とされる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 巨人は4月3日の中日戦(バンテリンドーム)に2−5と敗れ、3連敗。開幕から連勝を飾った後は勝ち星を奪えず、借金1となった。

 誤算だったのは先発左腕のヨアンデール・メンデスだった。今季初登板となった助っ人左腕は序盤から制球が定まらず4回4安打4失点。4四球と内容も悪く、試合後すぐ二軍落ちが決まった。替わってこのところ好投を続け、先発実績も持つ赤星優志が先発ローテ入りする見込みとなった。

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 一方で注目集めた立浪中日との今季初対決。この試合でも打線は2けた10安打をマークしながら2得点。5回は無死一、二塁の好機もありながら吉川尚輝が中飛、代打で出た長野久義が三振、萩尾匡也が三ゴロと得点に結び付けられず。9回も3安打を放ったが、代打で出た泉口友汰が二ゴロに倒れ、ゲーム終了となった。

 また、2日に行われた初戦は大幅に打線を組み替えて臨んだことも話題となった。阪神との開幕3連戦はリードオフマンにオープン戦打率4割、攻守にわたって存在感を示したドラフト3位ルーキー、佐々木俊輔を起用。29日の開幕戦ではプロ初安打、初打点をマークするなど躍動した姿を示した。

 一方、中日は左腕王国とあって、2日の先発左腕、小笠原慎之介に首脳陣は「1番・萩尾」「3番・浅野」と昨年のドラフト1、2位の右打者に打線の鍵を握る1、3番を託した。中でも3番・浅野の高卒2年目以内でのクリーンアップはチームでは94年の松井秀喜以来、30年ぶり4人目の大抜擢となった。

 結果として1番を託された萩尾は4回二死一、二塁の場面でプロ初タイムリーとなる適時二塁打を放つなど躍動。一方の浅野は3打数ノーヒットに終わった。

 この日の打順に関して球団レジェンドOBも考察している。

 かつて巨人軍のエースとして活躍、監督も務めた野球評論家の堀内恒夫氏は4月3日、自身のブログ「今日もどこかであくたろう」を更新。阿部慎之助監督の選手起用法について語っている。

「焦らず、どっしりと」とタイトルが付けられた同ブログ内では3ー4で敗れた2日の中日戦の打順について触れている。

 同試合では「1番に佐々木がおらず 3番に浅野が入っていた」として、「まず佐々木を育てたいのか 若手で争わせたいのか」として、佐々木の起用法について目を向けた。

 以前から堀内氏は開幕1軍を勝ち取ったルーキー、佐々木、泉口のポテンシャルについて「動きがいい リズムがある 力もある」と高く評価しており、チームに大事に育ててほしいと願っており、シーズンでは相手も目の色を変えて挑んでくる中で「そこを経験してどう対応して成長していくのか これからの見どころだね」と記していた。
 
 元々左打者が多いラインアップで今回、対左投手に対して左打者の佐々木がオーダーを外れたことには「(チームオーダーで)左バッターが並ぶことはシーズン前からわかっていたこと。それは外す理由にはならない。育てるならね」と記した上で育成のためにも、ピッチャーの右左関係なく起用することで結果を残していくとした。

「まずは信用してやる。それが育てることの一つに繋がるのではないのかな」と私見をのべた。

 さらに浅野の3番起用についても「これは相当荷が重すぎるのではないのかな」と記した。

 浅野は今春キャンプをコンディション面で2軍スタートながら、ファームでも結果を残し、開幕1軍をつかんだ。ルーキーイヤーの昨年はプロ初ホームランもマークするなど、将来の主軸として期待を集める。とはいえ、堀内氏は「そういうタイミングではないはず」と3番起用は時期早尚とした。理由としては「3番を打つには裏付けが欲しい」とクリーンアップを任せるには、もう少し成績を積み重ねることが必要と見る。

 ほかにもブログ内では2試合連続、救援失敗と不安定な投球が続いている左腕、中川皓太についても触れている。

 最後は「まだシーズンは始まったばかり」として「いいスタートを切ったんだ。焦らず、どっしりと」と青年監督にエールを送ることも忘れなかった。

 チームでは開幕戦に3番で出場し、好調にスタートを切ったベテランの梶谷隆幸がコンディション不良で早くも抹消となるなど、不測の事態も起きている。いかに全員野球でカバーしていくか、今後も阿部監督のタクトが注目となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]