【阪神】佐藤輝明の気になる”記録に残らないミス” 不振の大砲に替わる”抜擢”はあるか
攻守ともに結果を残せていない佐藤。ここからの巻き返しに期待したい(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
阪神は4月2日のDeNA戦に3-5で敗戦。本拠地開幕戦を勝ち星で飾れなかった。
昨シーズン、セ・リーグ史上唯一の新人王とMVPの同時受賞した村上頌樹が登板したが、初回から捕まった。四球やヒットで迎えた1アウト一、三塁のピンチで牧秀悟をサード正面の内野ゴロに仕留めるが、これを佐藤輝明がファンブル。先制点を献上するタイムリーエラーとなり、その後2アウト満塁で山本祐大に走者一掃のタイムリースリーベースを打たれ、この回一挙4点を奪われる。阪神は中盤以降に追い上げを見せ、9回にも一死一、二塁のチャンスを作ったが、得点に結びつかず。初回の4失点が響いて一歩及ばなかった。
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勝負の世界でタラレバは厳禁ではあるが、初回に佐藤がエラーをしなければ、試合結果はまったく違ったものになっただろう。試合の行方を大きく分けたミスだったと言える。
この試合は初回のタイムリーエラーだけではなく、佐藤の守備に不安を覚えるシーンがあった。7回二死で迎えた宮粼敏郎の打席、バウンドの高いボテボテの当たりを、前に出てキャッチしようと試みるが、グラブに当てられずに後ろに逸らしてしまう。バッターランナーが宮崎だったことを考えると、無理せずに待って捕球しても十分間に合っただろう。記録は内野安打となったが、佐藤の動きを見ると“記録に残らないエラー”という見方もできる。
佐藤はこの試合ノーヒットで、肝心のバットでも活躍できなかった。現在4試合に出場してヒットは1本のみ。打率.067、0本塁打、0打点と低迷している。佐藤は好不調の波が激しいため、いずれは快音を連発するだろうが、それでも守備で精彩を欠くプレーを連発すると使い続けるのが難しくなる。
現在、キャンプでサードの守備練習に懸命に取り組んだ小野寺暖が、2番手としてベンチに控えている。小野寺は3月31日の巨人戦に代打で出場してヒットを放つなど、着々とアピールを続けており、スタメンの座を虎視眈々と狙っている。
佐藤の長打力はV2達成に必要不可欠な要素ではあるが、攻撃と守備どちらでも思うようなプレーが見せられなければ、スタメン落ちも視野に入ってくるだろう。岡田彰布監督がどのような選手起用を見せるのか注目したい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]