銀河の中心を指し示してくれるChatGPT製のコンパスアプリ「Galactic Compass」
天の川銀河の中心にある「いて座A*」の方向を指し示してくれるというコンパスアプリ「Galactic Compass」を、実業家のマット・ウェッブ氏が公開しています。
Galactic Compass on the App Store
https://apps.apple.com/gb/app/galactic-compass/id6451314440
アプリはiOS版のみ。さっそくiPhoneにインストールしてみます。
起動時に位置情報の使用許可を求められるので、「アプリの使用中は許可」をタップ。
すると、2万6000光年先にある天の川銀河の中心を指し示す矢印が表示されました。1光年は「秒速30万kmの光が1年で進む距離」であり、おおよそ9兆5000億kmということで、多少動いたところで「2万6000光年」の部分が縮まることはありません。
端末を立てて持つと「Device should be flat(端末を水平にしてください)」とのメッセージが出て、矢印が黒色に変化します。ちょっとだけ「コンパス」感がある気がします。
銀河の中心の方向を知ったところで役立つ人はほとんどいないはずで、実質的に無用のアプリではないかという印象ですが、「Galactic Compass」のポイントは、iOSアプリ制作に用いられるプログラミング言語・Swiftの書き方を知らないというウェッブ氏がChatGPTを使って制作したという点。
ウェッブ氏はアプリ開発環境「Xcode」とバージョン管理システム「Git」だけインストールした状態で、「単一画面の新しいiOSアプリを作成する手順を教えてください」とChatGPTに教えを請い、アプリ制作を進めていったとのこと。
銀河中心までの距離・2万6000光年の部分は固定テキストではなく、天体に関するライブラリ「SwiftAA」を用いて端末の位置と銀河中心の座標との距離を表示しています。
アプリを完成させたウェッブ氏は「アプリを作れない人と、誕生してまだ1年のAIとの共同作業は、悪くありません」とコメントしています。