大谷翔平の人気は日本だけ? トップニュース扱い、鮮やかな壁画…LA熱狂の1週間
大谷のドジャース入団会見から1週間、スポーツグッズ店では主力商品に
ドジャース・大谷翔平投手の誕生で盛り上がっているのは日本だけなのか? 以前は、米国では野球よりバスケットやアメフトの方が人気があるなんて意見もあるが、今回の大谷移籍騒動では全く当てはまらないように感じた。
14日(日本時間15日)に行われた大谷のドジャース入団会見から1週間。ロサンゼルスの観光地にあるスポーツグッズ店で、大谷グッズは入り口のところに陳列されていた。ドジャースの17番ユニホームにイラストTシャツ、そして古巣・エンゼルスのユニホームも(半額でしたが)。主力商品のようだ。「オオタニのユニホームが今すごい人気ね。ドジャースだけじゃなくて、エンゼルスのユニホームも人気なの。いろんな人たちが買っていくわ」と女性店員は声を弾ませる。日本人だけでなく、米国人やアジア系のお客さんも購入していくという。
メジャーリーグはストーブリーグ。一方で、NBAとNFLはシーズンの真っ只中だ。レイカーズにレブロン・ジェームズ、クリッパーズにはジェームズ・ハーデンとスター選手はいるが、今はスポーツ史上最高額と言われる“7億ドル男”大谷翔平が旬なようだ。ドジャースとの契約合意後、地元局のニュース番組は大谷をトップニュースで扱い、ドジャースタジアムから生中継されていた。
地元紙ロサンゼルス・タイムズ、デイリーブリーズは共にスポーツ面だけでなく、一般面でもトップ記事になっていた。ロサンゼルス地区だけかと言ったらそうでもなく、ニューヨーク・タイムズ紙やニューヨーク・ポスト紙も一面で報道。やはり日本だけが盛り上がっているとは思えない。
ロサンゼルスに早くも大谷の壁画が登場「本物のスーパースターだ」
ロサンゼルスの街からも感じた。大谷の壁画がロサンゼルスのダウンタウンに登場。それも決して治安がいいと言えない地区だった。それでも、道ゆく人が足を止めて写真をパシャリ。路上でテント生活を送る人たちも「オオタニ、ナイス! ナイス!」と大興奮。「7億ドルは一体、何に使うんだろうな」。“ショウヘイ・オオタニ”の名前で会話が弾んだ。
大のドジャースファンで、アーティストのグスタボ・セルメーニョJr.さんは、大谷のドジャース加入直後に住宅街のハーモサビーチに壁画を描いた。「ショウヘイはロサンゼルスの新しい、本物のスーパースター。できるだけ早く描きたかったんだ。ドジャースでプレーするのが待ちきれないよ。投げることもできるし、当然打つこともできる。40本以上の本塁打を期待したい。ワールドシリーズで勝つところを見てみたいです」と新シーズンを待ちきれない様子だった。
会見後の1週間。セルメーニョJr.さんが「とてつもないビッグマネーだよね」と語ったように、大型契約について口にする人が多かった。大谷自身はお金に執着していないが、それでもプロスポーツ史上最高額と言われる超大型契約は、人々の興味を引くのには十分だったようだ。(小谷真弥 / Masaya Kotani)