大谷翔平の“FA狂騒曲” 米敏腕記者が説いた超短期契約の予想に「不毛」の声「典型的なアスリートと違いすぎる」

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去就に関する報道が過熱する大谷。彼にまつわるニュースは連日のように続いている。(C)Getty Images

 もはや「狂騒曲」と化している感もある。今オフにエンゼルスからFA(フリーエージェント)となった大谷翔平の去就だ。

 連日のように噂やニュースが飛び交い、ありとあらゆるメディアや識者が「契約金はこれぐらいになる」や「大谷は西海岸での生活を好むらしい」と論じ、移籍市場は大きな盛り上がりを見せている。

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 かつてないほどに注目を集める大谷の去就。いまだ本人とネズ・バレロ代理人が明確な態度を示していないため、どこまで交渉が進んでいるかなど不透明な部分は多い。しかしながら、話題は一向に尽きそうにない。現地時間11月12日には新たに興味深い「噂」が舞い込んだ。

 米スポーツ局『ESPN』の敏腕記者であるエルデン・ゴンザレス氏は、大谷について「一世一代の才能を持った今冬で最大の最高の選手」と強調。そのうえで“大谷の考えをよく知る関係者”の情報として「平均年俸が非常に高い、短期契約の方が前向きになるかもしれない。そうなった場合にはより多くの球団にチャンスがある」と伝えた。

 このニュースにMLBの公式サイトも反応。右肘側副靭帯による手術の影響で来季は投げられないとしつつも、「オオタニには2025年に投手と打者によるフルタイムで復帰する可能性がある。来季終了後にオプトアウト(契約破棄)する短期契約も選択肢としてあり得る」と分析した。

 さらにMLB公式サイトは、昨オフにジャスティン・バーランダーとマックス・シャーザーがメッツと結んだ最高年俸4330万ドル(約65億6900万円)に言及。大谷が短期契約を結ぶとなった際には、契約は両ベテラン投手を「遥かに超える」と断言し、「新たな年俸の記録を樹立するのは確実だ」と指摘した。

 ただ、こうした情報も不透明な感は否めない。ゆえにもはやお手上げ状態という米メディアもある。野球専門サイト『Fan Sided』は、「長期契約はチームのオーナーにとって契約が終わりに近づくにしたがって青写真が不明瞭になる点でリスクを伴う」としたうえで、次のように続けている。

「オオタニは市場規模が小さな都市を好むようでもある。彼の好みは典型的なプロアスリートと違いすぎるのだ。現時点で彼の考えを理解しようとするのは、もはや不毛なのかもしれない……」

 MLBの事情通でもあるジョン・モロシ記者のレポートでは、「17年オフのメジャー挑戦時よりも、地理的な問題ではなくチームの質にこだわっている」という大谷。長短にかかわらず大金が支払われるのは想像に難くないが、熟考の末にサインをするのはどの球団なのか。世間で惑わせる去就の行方は、まだまだ話題となり続けそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]