「談志は落語をやらなかった。私は弟子になった」 立川志らくが山崎まさよし騒動に私見「外野は黙っているべき」
落語家の立川志らくさんが2023年10月29日にスレッズを更新し、シンガーソングライターの山崎まさよしさんがトーク中心のライブを行ったことに関する騒動に持論を述べた。
山崎さんは10月21日に行われたライブで、あまり歌いたくない、しゃべる回にしたいなどとして8曲しか歌わなかったとされる。客席からは歌うよう野次が飛ぶ一幕もあったといい、Xでも「なんぼ好きなアーティストでもだらだらいつまでも歌わないでMCばっかだったら嫌だ」「チケット代や交通費、時間を捻出するのは決して安くないから残念だよね」などの声が上がっていた。
「落語をやる気分じゃないんだ。金なら返すよ」
志らくさんは「大学生の時、十代目金原亭馬生師匠の結果的に最期の落語を聴いてこの人の弟子になろう、落語家になろうと決心をした」と、思い出話を切り出した。
その決意の10日後、馬生さんは食道がんで亡くなり、志らくさんは葬儀に参列して馬生さんに思いを伝えたという。
その帰りに池袋演芸場に出向くと、トリで登場した故・立川談志さんが「落語をやらず馬生師匠の思い出話を始め一向に落語をやろうとしない」。
「ざわつく客席。『落語をやれ!』という野次が飛び交った。談志は悲しい顔をして客に詫びた。『落語をやる気分じゃないんだ。金なら返すよ』。この言葉を聞いてそれまで大嫌いだった談志に惚れ私は弟子になったのである」
と振り返った。
今回の山崎さんの騒動については
「外野が、歌うべきだ、熱心なファンばかりじゃないんだからその日は歌を楽しみに来た客がいるんだから歌はないといけない云々。正論に聞こえる。でもね、その空間にいた人だけに意見を言う権利があるんだ。外から情報だけ聞いて歌手を非難するのは無責任。あの晩、談志は落語をやらなかった。当然、怒った客もいたであろう。でも私みたいに人生が変わった人もいるんだ。外野は黙っているべきです」
と、自身の思い出を踏まえて私見を語った。