結婚をラジオで報告したせいや。妻は青山学院大卒の元CAだという

 お笑いコンビ「霜降り明星」のせいやが、9月22日深夜放送の『霜降り明星のオールナイトニッポン』(ニッポン放送ほか)で結婚と妻の妊娠をリスナーに報告した。

「ホンマはいま、結婚発表をするつもりなかった。プロポーズも3月にしていて、籍も入れていて、あともう発表だけどうしようかなと考えていた」と、当初は2024年に発表しようと考えていたことを告白。だが「ここにきて、めっちゃ撮られだして。それでもう、発表せなアカン」と、発表を早めたという。さらに、12月にはパパになることも報告。それを聞いていた相方・粗品は、途中から泣き出し、最後は「ホンマにおめでとう……」と号泣するほどだった。

 せいやに限らず、近年、自身の結婚報告をラジオでおこなうタレントが増えている。2020年10月には、ナインティナイン・岡村隆史が『ナインティナインのオールナイトニッポン』で、自身の結婚を発表。「リスナーのみなさんに、いちばんに伝えたいと思って。(婚姻届は)この生放送に合わせたかったので、それまでバレないようにということで、すごく遠いところに出しに行きました」と、ラジオ番組に合わせて婚姻届を提出したと語った。

 2021年には、有吉弘行星野源が相次いで結婚を発表した。有吉は「ということで、結婚しまして。いまからじゃんじゃん、お祝いの恐喝をしますから!(笑)」(JFN『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』2021年4月5日放送分より)と、持ち前の“毒”をまじえて報告。

 新垣結衣とまさかの“逃げ恥婚”を実現させた星野は「僕はこれまでも『結衣ちゃん』と呼んでまして、彼女のほうは『源さん』だったり、まだたまに『星野さん』が混じる感じ」(ニッポン放送ほか『星野源のオールナイトニッポン』2021年5月25日放送分より)と、決してほかでは語らないであろう、それぞれがどう呼び合っているかのエピソードまで披露した。

 ラジオでタレントが発表するのは、結婚に限らない。自身の身近に起きた大きな話題について、まさかの事実を、自ら口にすることがある。小島瑠璃子は、かつて『キングダム』原作者・原泰久氏との熱愛を「そのとおりです」と認め、おぎやはぎ・小木博明は、自身に5cm以上ある腎細胞がんが見つかったことを告白。これらもみな、ラジオ番組内で語られたものだ。

 ラジオ番組で、タレントがプライベートを報告する背景について、放送ジャーナリストが解説する。

「タレントと世間を結びつけるのがメディアですが、テレビの場合、方向性が単一なうえに制約が多く、なかなか本意を伝えることができない、と考えるタレントも多いようです。かといって、SNSでは今度は、互いの感情がむき出しになりがちで、気を遣っているうちに疲弊することになりかねません。

 そこで、『ちょうどいい』存在として見直されているのが、ラジオなのです。文字どおり本人の声が伝わり、放送局が運営しているため、メディアとしての適度なモラルが保障されています。そして何より、自分を求めているファンが多い、ということがわかっています。本音と節度と距離感という3つの要素、そこから生まれる信頼関係が、タレントに『まずはラジオで報告したい』という気持ちにさせるのではないでしょうか」

「結婚」は、人生最大の喜びの舞台のひとつ。そんな喜びの本音を、節度を持って、ファンとの絶妙な距離で語れるのがラジオというわけだ。