新潟記念に出走予定のプラダリア(撮影:下野雄規)

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 本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。

 今週の重賞競走は土曜日に札幌2歳S(GIII)、日曜日に新潟記念(GIII)と小倉2歳S(GIII)が行われます。その中から新潟競馬場で行われる新潟記念を取り上げます。まずは過去の傾向から。

 過去10年の新潟記念では、前走でGIIIに出走していた馬が6勝2着6回3着7回と良績を残しています。この内、14頭がサマー2000シリーズ(七夕賞、小倉記念、函館記念)から参戦していました。新潟記念はサマー2000シリーズの最終戦に組み込まれている競走ですので、サマー2000シリーズ制覇を目論む馬が結果を残していると考えられます。そのほかでは、前走でGIに出走していた馬が3勝2着2回と健闘していますのでこちらにも注意したいところです。

 続いては、過去10年の新潟記念における人気別の成績です。過去10年の新潟記念では1番人気から5番人気の馬が5勝2着5回3着4回。対して、6番人気以下は5勝2着5回3着6回となっており、6番人気以下の穴馬にもチャンスは十分にある競走と言えます。昨年は10番人気のカラテが優勝し2着に9番人気のユーキャンスマイルが入り、人気薄でのワンツー決着となっています。21年は12番人気のマイネルファンロンが優勝しています。近年は特に波乱の傾向が強くなっている印象を受けますので、今年も人気薄の激走があるかもしれません。

 それでは早速ですが、今週の新潟記念でAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。

◆新潟外回りに高い適性示す

プラダリア

 3歳時には青葉賞(GII)を制し日本ダービー(GI)でも5着に健闘した実力馬です。日本ダービー後はGII以上のみに出走。強敵相手に勝ち鞍こそ挙げられていませんが、今年の日経新春杯(GII)や京都記念(GII)ではどちらも3着と好走していますし、前走の宝塚記念(GI)ではイクイノックスやジャスティンパレス、ジェラルディーナなどのGI勝ち馬を相手に僅差の競馬をしていますので確かな実力の持ち主と言えます。

 今回はデビュー以来、初めてのGIIIへの出走となります。これまでの実績からGIIIメンバーが相手ならば格上と言える存在ですし、先述した青葉賞以来の勝利に期待が高まります。また、本馬の父であるディープインパクトの産駒は、過去10年の新潟記念で3勝2着4回3着3回と結果を残しているように相性の良い舞台で条件に不足もありませんので力通りの走りに期待が出来そうです。

サリエラ

 本馬は今年4歳となる牝馬です。これまでのキャリアは僅か5戦。一戦ごとに間隔を空けて大事に使われているのでキャリアは少ないですが、それでも昨年のローズS(GII)2着や今年の目黒記念(GII) 3着など重賞でもきっちりと結果を残している実力馬です。

 これまでの5戦で上がり最速を記録したのが4回、2位が1回と安定した末脚が魅力です。今回の新潟記念は外回りの芝2000mになりますので、存分に持ち味である末脚を活かせる舞台に替わるのはプラスと言えます。また、今回は新潟に滞在し調整されており、輸送による負担がないのも好材料です。陣営の新潟記念に懸ける思いも伝わってきますし、重賞初制覇に期待が高まります。

グランオフィシエ

 前走の七夕賞では13着と大敗していますが、これは小回りの福島が合わなかった可能性が高いです。本馬は東京で4勝を挙げているように小回りよりも広いコースの方に高い適性があるように思えますので、前走の七夕賞は参考外と見ていいでしょう。今回は広い新潟コースになりますので条件替わりは歓迎材料です。

 また、昨年の新潟記念で掲示板に載った5頭の内、父系にキングカメハメハが入っている馬が4頭を占めていましたし、その内の3頭は9番人気以下の穴馬でした。さらに19年と20年はキングカメハメハ産駒が勝利を収めています。これらの結果から父系にキングカメハメハの血が入っている馬は、この舞台に高い適性があると言えますしグランオフィシエにも好走のチャンスは十分にありそうです。