井上尚弥選手(写真:松尾/アフロスポーツ)

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プロボクシングのWBA・IBF世界スーパーバンタム級王者マーロン・タパレス(フィリピン、31)が、WBC・WBO世界同級王者・井上尚弥(大橋、30)との対戦に向けて長期合宿を張るプランを明かした。地元フィリピンメディア「Philstar」(WEB版)が2023年8月6日に報じた。

タパレスは今年4月にWBA・IBF世界スーパーバンタム級王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン、28)に挑戦し、2−1の判定で王座を獲得。一方の井上は、7月25日に東京・有明アリーナでWBC・WBO世界同級王者スティーブン・フルトン(米国、29)を8回TKOで破り新王者となった。

「井上の長所はパンチの正確さとパワー」

タパレスは井上対フルトン戦を現地観戦し、試合後リングに上がり「自分自身が王者であることを証明したいので(井上と)戦いたい」と対戦をアピール。井上陣営も対戦に前向きなことから年内にも4団体(WBA・WBC・WBO・IBF)王座をかけた統一戦が開催される可能性が高い。

Philstarによると、タパレスは現在フィリピンのジェネラル・サントスにあるジムでトレーニングをしており、8月20日にパートナーと共に合宿地の米ラスベガスに出発する。井上戦を想定した合宿は3カ月を予定し、試合のスケジュール次第でラスベガスからそのまま来日するという。

同メディアの取材に対してタパレスは「新王者となった井上の評判に動じることなく、年内に行われる王座統一戦で日本のモンスターを手なずける用意がある」と自信をのぞかせた。

そして「井上の長所はパンチの正確さとパワーだ」と分析し、「自分のトレーナーの指導があれば、スーパーバンタム級の4団体統一王者になるためのファイトプランを実行できると確信している」と豪語した。

井上攻略のファイトプランについては沈黙を保ったという。

タパレスは16年7月にWBO世界バンタム級王座を獲得。17年4月の初防衛戦では前日計量で体重を超過し王座をはく奪された。19年12月にはIBF世界バンタム級暫定王座をかけて、元IBF同級王者・岩佐亮佑(セレス)と対戦し11回TKO負け。その後、階級をスーパーバンタム級に上げて世界2階級制覇に成功した。戦績は37勝(19KO)3敗。