【海外発！Breaking News】生後10か月で頭部の分離手術を受けた姉妹、幼稚園を卒園し「可能性は無限大」と母親（米）＜動画あり＞
米ノースカロライナ州ステイツビルに住むヘザーさん（Heather）は2016年7月24日、ペンシルベニア州フィラデルフィアの「フィラデルフィア小児病院（Children’s Hospital of Philadelphia、以下CHOP）」でエリンちゃんとアビーちゃん姉妹を帝王切開で出産した。
姉妹は結合双生児の中でも非常に珍しいとされる頭蓋結合双生児で、体重は2人合わせて6ポンド（約2721グラム）しかなかった。ヘザーさんは妊娠11週の段階で2人が結合していることを告げられていたものの、当時のことを「テレビで見ることはありましたが、現実に起きるとは思えずショックでした」と語っていた。
そして2017年6月6日、姉妹は生後10か月の時に「健康でいられる確率は1％」「生存できる可能性は2％」という非常に難しい分離手術を受け、術後は一進一退の状態が続いていた。特にアビーちゃんは、血液量の10〜15倍の失血があったため脳が腫れ上がり、両親は死をも覚悟したが、2人は485日をCHOPで過ごし退院することができた。
そんな姉妹は先月6日、手術から6年目を祝い、今月24日には7歳の誕生日を迎えるが、脳に損傷を受けており、現在は1歳3か月児と同じくらいの発達レベルだという。また言葉の理解はできるものの発語はなく、知的障がいだけでなく運動機能の遅れも見られるようだ。
それでもこれまで数々のセラピーを受け、エリンちゃんは5歳で歩き始め、今では走ることもできる。一方のアビーちゃんは、昨年11月頃に歩行器を使わなくてもなんとか前に進むことができるようになり、ヘザーさんは「アビーが走れるようになったら、きっと大変になるでしょうね。一人を追いかけるのだって難しいのですから」と嬉しい悲鳴を上げている。
ヘザーさんと夫ライリーさん（Riley）にとって最近、最も嬉しかったことは、2人が幼稚園の特別学級を卒園したことだそうで、卒園式でエリンちゃんは冒険心いっぱいの子に贈られる「ドルフィン（イルカ）賞」を受賞したという。またアビーちゃんは誰にでも優しく親切にできる子に贈られる「ディア（鹿）賞」を受賞し、夫妻は「2人のことを心から誇りに思っています」と述べている。
ちなみにエリンちゃんとアビーちゃんは、自分たちの頭部が結合していたことや、手術で分離されたことを覚えていないそうで、ヘザーさんはこう語っている。
「あの子たちがもう少し成長したら、家にある写真を見ながら、みんなで手術のことについて話したいと思っています。2人には『どのように誕生し、どのように分離されて現在に至るのか』を知ってもらい、自分たちのことを誇りに思って欲しいのです。」
なおヘザーさんは、2人が成長する姿、セラピーや定期検査の様子、日々の健康状態などをSNSに投稿しており、「同じ悩みを持つ人たちの希望になれば」と語っている。そして「2人を授かってから、私たちはそれまで考えもしなかったような経験をしてきました。無知からくる差別を受けたり、失礼な言動で嫌な思いもしましたが、毎日が奇跡の連続で、私たちはその奇跡を目の当たりにしてきたのです。普通だったら気にしないような小さなことでも、あの子たちにとっては大きな一歩。私たちにとっては大切な宝物なのですよ」と述べ、こう続けた。
「2人が赤ちゃんの時は、まさかこんな日が来るとは思いもせず、夢を見ているような気持ちです。『2人がこれから何を達成してくれるのか』についてはまだ分かりませんが、私たちはあの子たちの可能性は無限大と信じています！」
画像は『Delaney Twins 2023年6月7日付Facebook「*HAPPY SEPARATION DAY*」、2021年11月18日付Facebook「WORLD PREMATURITY DAY」、2020年7月5日付Facebook「We love watching these two grow!」、2023年6月10日付Facebook「Some of the best Teachers and aids around!」』『Heather Delaney 2023年2月18日付TikTok「What is it like being a special needs mom…?」』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部 A.C.）
