Twitterが、技術系人材紹介サービスのスタートアップである「Laskie」を買収したことが分かりました。Twitterにとって、イーロン・マスク氏のリーダーシップの下で行われる初めての買収となる今回の吸収合併は、Twitterを多機能な「全部入りアプリ」にするというマスク氏の目標に向けたものだとされています。

Twitter makes first acquisition of Elon Musk era with recruiting startup

https://www.axios.com/2023/05/16/twitter-elon-musk-acquisition



Musk Buys Job Tool Laskie in First Acquisition for Twitter - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-05-16/musk-makes-first-acquisition-for-twitter-parent-job-tool-laskie



Elon Musk’s Twitter acquires job-matching startup Laskie: report

https://www.teslarati.com/elon-musk-twitter-acquires-job-matching-startup-laskie/



Laskieは、2021年に設立されたサンフランシスコ発のスタートアップで、主要な事業はテクノロジー系の人材と雇用主のマッチングです。記事作成時点でLaskieのウェブサイトにアクセスすると「Laskieプラットフォームは利用できなくなりました」と大きく表示されるだけですが、以前のトップページでは求人者のプロフィール作成や、企業向けの人材検索といった機能が提供されていました。



海外メディアのAxiosは2023年5月16日に、Twitterの親会社であるX Corp.がLaskieを買収したことを報道しました。情報提供者の話によると、買収は株式と現金による取引で行われたとのこと。正確な買収額は不明ですが、匿名を希望したこの関係者は「数千万ドル(数十億円)」単位だとしています。

今回の買収は、マスク氏が2022年10月にTwitterを買収してから初めての動きです。マスク氏はこれまで、従業員の解雇やサーバーの占有面積の削減など、Twitterの規模を縮小する改革に主眼を置いてきました。

マスク氏が求人サービスの買収に踏み切った具体的な理由は、記事作成時点では不明です。マスク氏は以前、「Twitterの買収を全部入りアプリ『X』の開発に役立てる」との構想を明かしたことがあるため、Laskieの買収によりTwitterに人材マッチング機能が導入されるのではないかとの見方がなされています。



テスラやマスク氏関連のニュースを扱うサイトのTeslaratiは「TwitterがLaskieの技術をどのように自社プラットフォームに統合するつもりなのかは不明です。とはいえ、Twitterユーザー間の会話がオープンで安定したものであることを考えると、Twitterに組み込まれる求人検索サービスが非常に興味深いものになることは間違いないでしょう」とコメントしました。

なお、Twitterには複数のメディアが問い合わせを行いましたが、例によってうんちの顔文字で自動返信されただけだったと、IT系ニュースサイトのGIZMODOは報告しました。