by Tim Reckmann

イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業・SpaceXが展開する衛星インターネットの「Starlink」は、地上の通信インフラが整備されていない田舎や移動中でも高速なインターネットを利用できます。そんなStarlinkが「世界中のほぼどこからでも接続できる」とうたったグローバルローミングサービスを月額200ドル(約2万7000円)でテスト中であることが明らかになりました。

Starlink goes global with new pricey $200 roaming plan

https://www.xda-developers.com/starlink-global-roaming-plan/

Starlink offers internet anywhere in the world with Global Roaming plan

https://www.androidauthority.com/starlink-global-roaming-3287029/

Starlink’s “Global Roaming” promises worldwide access for $200 a month | Ars Technica

https://arstechnica.com/tech-policy/2023/02/starlinks-global-roaming-promises-worldwide-access-for-200-a-month/

Starlinkは地球の低軌道を周回する大量の人工衛星で高速なインターネット通信を提供するサービスで、2019年5月に最初の衛星が打ち上げられました。2022年10月11日には日本でのサービスを開始しています。しかし、記事作成でもグリーンランドやインド、パキスタンなどの一部地域ではStarlinkのサービスを利用できない状況が続いています。





上記のように一部地域ではStarlinkを利用できませんが、新たにグローバルローミングサービスのテスト提供を一部の人々に対して始めていることが明らかになりました。





Starlinkが提供するグローバルローミングサービスは衛星間リンクを利用して、全世界で接続が可能な一方で、「新しいテクノロジーであるため、Starlinkの特徴である高速で低遅延のインターネットはあまり期待できません」とStarlinkは発表しています。



グローバルローミングサービスのテストは月額200ドルで行なわれ、正式サービス開始後は月額599ドル(約8万円)で提供される予定です。また、サービス利用者はStarlinkとの接続に必要なキットを599ドルで購入する必要があります。この料金に関して一部のユーザーは「これは素晴らしいアイデアであり、まさに私が望んでいるものですが、ほとんどの旅行者にとって月額200ドルは高すぎるでしょう」と述べています。

Starlinkからの招待メールには「グローバルローミングサービスの支払いは米ドルでのみ利用可能です。アメリカ外で購入するユーザーは輸入者として税関規制に準拠する必要があります」と記されています。また、グローバルローミングは現地の規制当局の承認を条件としており、規制当局から認可された地域でのみ利用可能とされています。