過去に2度、人に噛みついていた犬(画像は『New York Post 2022年10月6日付「Cop kills family dog while responding to child’s accidental 911 call」(WHDH)』のスクリーンショット)

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今月3日、米マサチューセッツ州のウェイランド警察署に所属する警察官がペットの犬を射殺したというニュースが届いた。この警察官は誤通報を受けて民家を訪れており、玄関先で家主と話していた時にその家で飼われていた犬に突然噛みつかれた。逃げ回ってもしつこく攻撃してくるため、警察官はやむを得ず発砲し犬に命中した。この犬は過去に人に噛みついたことがあり、獣医とともに攻撃的な行動を改善するために取り組んでいる最中だったという。『New York Post』などが伝えている。

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今月3日午前11時20分、米マサチューセッツ州ウェイランドにある民家からウェイランド警察署に通報が入った。電話が途中で切れてしまったので、警察官は念のためこの民家を訪れて安全の確認を行うことにした。

通報元の民家に警察官が到着すると、通報は子どもがかけてしまった誤通報であると判明した。そして家主と玄関先で話していると突然、家の中から犬が飛び出し警察官に噛みついて攻撃し始めた。驚いた警察官は走って逃げたが、犬はしつこく追いかけて噛みつこうとしていたという。

警察官は庭中を走り回って逃げ、手で犬を離したり攻撃を止めようとしていた。そして停めていたパトカーに向かって走って逃げたが、犬はしつこく追いかけてきたそうで「これ以上の対処はできない」と考えた警察官は、所持していた銃を取り出してその場で犬を射殺した。その後、この警察官が「別の車を用意してくれ。犬が撃たれたんだ。私が犬を撃った。私が犬に噛まれたから救急車が必要だ。大至急だ」と無線で話す音声が記録されていたと報じられている。

この犬は体重61ポンド(約27.6キロ)の“ブレイズ(Blaze)”という1歳の犬で、ピットブルとラブラドール・レトリバーのミックス犬だった。ウェイランド警察署長代理のエド・バーマンさん(Ed Burman)は「今回の件は非常に難しく不幸な状況となりました。警察官や地域住民の安全が最重要ですし、警察官が武力行使をしなければならない場合にはいつでも事態を重く受け止めています。この事件の全容を把握するために詳しい調査を行います」とコメントを残した。

またブレイズは過去に人に噛みついたことが2度あり、攻撃的な行動を起こしてしまう原因を解明しようと獣医とともに取り組んでいるところだった。獣医はブレイズが不安を抱えていることから人に噛みついてしまうのではないかと推測していたという。飼い主はブレイズについて「子どもや孫たちといる時は本当に良い子だったんです。獣医もブレイズの行動に改善の余地はあると希望を持っていて、私たちは必要な措置を取って段階的に取り組んでいるところでした」と明かしている。

今回のニュースが報道されると、「襲われたのが子どもやお年寄りではなく、対処できる警察官で良かったよ」「攻撃的な性格だと分かっているのなら放し飼いにすべきじゃないね」「これは飼い主の責任だ」「誰よりも犬を愛してきた自信があるけど、この報道に間違いがなければ警察官は正しい判断をしたと思う」など警察官の行動を擁護するコメントが多数寄せられている。

画像は『New York Post 2022年10月6日付「Cop kills family dog while responding to child’s accidental 911 call」(WHDH)』『WCVB 2022年10月4日付「Massachusetts police officer shoots, kills dog after being attacked, bitten」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)