「とにかくドウデュースに似ている」というドウフォルス。ダービー馬と同等の逸材なのか
厳選!2歳馬情報局(2022年版)
第13回:ドウフォルス
今年のGI日本ダービー(東京・芝2400m)は、武豊騎手が手綱をとったドウデュースが鮮やかな勝利を決めた。秋には、世界最高峰のレースとなるGI凱旋門賞(フランス・芝2400m)に参戦予定。日本競馬界で今、トップクラスの注目度を誇る1頭だ。
そんな同馬とゆかりの深い2歳馬がまもなくデビューを迎える。栗東トレセンの友道康夫厩舎に所属するドウフォルス(牡2歳/父ハーツクライ)である。
ドウフォルスは今年のダービー馬ドウデュースに似ているという
ドウデュースとは名前の響きが似ているが、それもそのはず、同馬の馬主は松島正昭氏が代表を務める(株)キーファーズで、一方のドウフォルスは松島が立ち上げたクラブ法人、インゼルレーシングの所有馬だからだ。
加えて、父も同じハーツクライ。管理するのも同じく友道厩舎となれば、ファンや関係者が早くから関心を寄せるのも無理もない。
なお、ドウフォルスの母はアメリカで現役生活を送り、GIIグレイトレイディエムS(アメリカ・ダート1300m)をはじめ、重賞3勝。血統的にも魅力的な存在と言える。
ドウフォルスはすでにデビューに向けて調整を重ねているが、陣営はどれほどの感触を得ているのだろうか。関西競馬専門紙のトラックマンが厩舎スタッフから話を聞いた。
「ドウフォルスの評価を訊ねると、しきりに聞く言葉がありました。それは、『とにかくドウデュースに似ている』ということ。理由は『胴が詰まっており、パワータイプに見える。いい意味で、ハーツクライ(産駒)らしくない』とのことで、このシルエットがドウデュースに近いようです」
調教の動きや、気性面についてはどうか。先述のトラックマンが続ける。
「友道調教師は、『調教の時計はそれほど目立たないが、動きはいい』と話していました。他のスタッフも動きのよさを褒めていて、厩舎の内での評価が高いのは間違いありません。
気性についても、問題点はなさそう。『おとなしくて、悪いことをしない。真面目でいい』とスタッフ。その分、距離についても『伸びたほうがよさを発揮するのでは』と話していました」
デビュー戦の予定は、9月4日の2歳新馬(小倉・芝1800m)。夏の小倉開催最終週となるが、実はドウデュースも同じ舞台で初陣を飾っている。
そして、鞍上を務めるのは、もちろん武豊騎手である。
まさしくドウデュースと似通った境遇にあるドウフォルス。はたして、そのパフォーマンスもダービー馬に通ずるものがあるのか。デビュー戦の走りに注目したい。