西区の市立保育園で保育中の園児が死亡してから16日で1カ月です。

広島市が示す再発防止策に対し民間の保育現場の責任者は、保育の日常について検証の必要性を訴えています。

先月16日、西区の市立保育園で保育中の5歳の男の子が近くの川でおぼれ死亡しました。

斉藤俊幸記者「園児の死亡を受け安佐南区にあるこちらの保育園でも緊急の点検が行われました」

広島市は先月下旬、市内の保育園などを対象に緊急点検を実施しました。

認定こども園 くすのき祇園 分園(安佐南区)堀江宗巨園長「こうやって押したり引いたりして外れたりしないか点検した。圧倒的に子どもの目の高さよりも高いというのもポイント」

こちらの認定こども園では隙間などもないことから「園外に出る可能性がある箇所はない」と回答。

しかし、約9割の市立保育園では生け垣だけで仕切られている箇所や、フェンスや門の高さが不十分な箇所など改善の必要があることが明らかになりました。

男の子の通っていた保育園にも生け垣があり、その隙間から外に出た可能性が指摘されています。

認定こども園 くすのき祇園 分園(安佐南区)堀江宗巨園長「9割が危険と言っているのは逆に今までどうしてたんですかという話じゃないかなと。危険のレベルや状態はよくわからないので何とも言えないが常識ではあんまり考えにくい数字」

市は男の子の死亡から1カ月を迎える16日、再発防止策などを協議する検証委員会を設置しました。

一方、保育現場の責任者は施設を中心としたハード面の整備だけでなく、保育の態勢などソフト面の対策の必要性を指摘しています。

堀江園長「実際に日常的に保育をしているものからすると、普段はどうだったのかその日だけがたまたまだったのか。ただ単に穴をふさげばいいという話ではないような気がします」