復帰に意欲を示したエリクセン(右)。(C)Getty Images

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 「4〜5か月でプレーに復帰したい」

インテルのクリスティアン・エリクセンが、セリエAでの公式戦出場に戻る意思を示した。

 EURO2020のスコットランド戦で心停止に陥り、心臓手術を行なったデンマーク代表のクリスティアン・エリクセンが8月4日、インテルの練習場「蘇寧トレーニングセンター」に姿を見せ、約2か月ぶりにチームメイトやスタッフらと再会した。

 インテルは公式ホームページで、エリクセンがチームメイトらと再会する動画を公開。ラウタロ・マルティネス、アレッサンドロ・バストーニ、ステーファノ・センシ、サミル・ハンダノビッチのほか、ミランから加入したハカン・チャルハノールや、シモーネ・インザーギ新監督、ハビエル・サネッティ副会長らと抱擁して笑顔で話し込む様子が映されていた。

『Corriere dello Sport』や『SPORT MEDIASET』などによると、エリクセンはチームメイトの前でスピーチを行ない、「経過は順調だ。4〜5か月でプレーに復帰したい」と話したという。

 今後、エリクセンはデンマークの医師に示された回復プログラムに従ってリハビリを行ない、経過状況はインテルの医療スタッフと共有される。
 
 ただ、エリクセンのセリエAへの復帰は簡単にはいかない。心臓発作を防ぐため、植え込み型除細動器(心室頻拍や心室細動などの致死的不整脈を止め、心臓の働きを助ける補助人工臓器)を装着しているため、このままでは選手登録ができないからだ。

 症状が改善され、除細動器を外せれば選手登録できるようになり試合への出場が可能になるものの、強度のあるフィジカルコンタクトなど、大きな負荷に心臓が持ちこたえられるかは未知数。

 エリクセン本人はインテルでの復帰に希望を抱いているが、もしそれが難しければ、除細動器を装着していてもプレーできるオランダなどに移籍する可能性もある。これからもエリクセンの動向から目が離せない。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部