「目はスイッチ」目は健康的な生活サイクルの維持にも係わっている

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目から入った光線の効果

視覚は形態覚,運動覚,明暗覚,そして色覚などの総称です。(※1)みなさんもご承知の通り、年を取ると目(視覚)にも異常が表れて来ます。老眼になって新聞の文字がかすんで見え難くなった方も多いはず。そして「光」は可視光線と不可視光線があります。光の波長によって色を識別したり、目には見えないけど脳に刺激を伝えたりします。光(光線)のエネルギーは健康維持にも密接に関係しています。

モノクロ写真に当時の色彩を再現する技術があります。色が付くと見る人に迫力を与えてくれます。リアルに見たことがなかった場面でもより写実的になって、さらに当時の人々の生活のにおいも漂ってくる。その頃に想いを馳せることができます。

何年か前に、昭和時代の皇太子夫妻のご成婚パレードがカラーになって公開されました。当時は都心でも都電が走っていました。パレード中に馬車の車輪が食い込まないように、道路に敷かれた線路の凹みを砂で塞いで平坦にしていた様子も確認できました。まさに実写の凄さを感じました。


またむかしの白黒写真をカラー化して認知症の高齢者に見せたところ、当時のことを思い出し、自分の記憶と異なった花の色を指摘する効果があったという。(※2)大正末期に写した白黒の家族写真がカラー化された実例を見比べたのですが、当時の一家団欒の様子が一層リアルに伝わってきました。何よりも家族ひとりひとりの温かみを感じることができました。写真に写っているその頃のことがありありと蘇って、さらに記憶の上書きもできるかも知れません。色覚という光線は脳の活性化にもつながっているのですね。

睡眠の質が悪いと肥満や糖尿病の他、うつ病や認知症などの生活習慣病になるリスクが高まる。自然に眠くなってすっきりと目を覚ますには、体内時計のズレを修正することがたいせつです。日光を浴びることでリセットできるのです。(※3)ところが白内障や加齢による水晶体の変色によって、正常に太陽光 (短波長の光) をキャッチして体内時計をコントロールできなくなってしまいます。(※4)体内時計のズレがリセットできなければ、不眠症など健康的な睡眠を取れなくなる可能性が高まります。「目」は健康維持へのスイッチのようです。

余談ですが、この短波長の光は「ブルーライト」と呼ばれていて、パソコンやスマホから発せられて睡眠の妨げになる原因ですよね。

だけど適時,適度なブルーライトはからだに良い効果をもたらすのですね。

健康を維持するためには段階的に一次予防(病気にならないための予防),二次予防(早期発見・早期治療。合併症の予防),三次予防(発症した病気の悪化を予防)があります。生活習慣病の代表格である糖尿病も、その合併症には糖尿病性網膜症という目の病気があります。糖尿病や高血圧で眼底出血が起こる場合があるので目の異常にも注意したいですね。(※5)

【出典】
(※1)広辞苑 第六版
(※2)2020年8月6日 読売新聞 文化面
(※3)健検公式テキスト 増補改訂版 睡眠の質が健康のカギ
(※4)(※5)市川一夫 著 知られざる色覚異常の真実 改訂版

[文:健康わくわくサイト]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

株式会社SOily 代表取締役 岡本 頼幸

幼少時代から生命の不思議に取り付かれてきました。
生体の分化発生の不思議を研究 〜 免疫検査を通しての患者様への想い 〜 医療・健康機器のユーザー様から頂いた奉仕の心・・・。
これらのことから医療・健康の大切さを、長年にわたって実感して参りました。
今、予防医療というポピュレーションストラテジーが重要になっています。
更に「競技スポーツ」に「健康スポーツ」という親しみ易い概念も取り入れようとしています。
みなさまが人生の目的を達成するために大切な、「健康」についてのトレヴィアをお届けしたいと思っています。
みなさまの目となり耳となりそして足となって得た豆知識を、私の経験を交えてできるだけ分かり易くお伝えできれば幸いです。