難しそうなイメージがある水ギョーザ。「じつは材料はとってもシンプル。小麦粉と水さえあればできるのでぜひ皮から手づくりしてみましょう」と教えてくれたのは、料理研究家のウー・ウェンさん。
自宅でつくれる本場の水ギョーザのレシピを詳しくご紹介します。つくる時間も楽しんで!


豚肉と豆苗の水ギョーザ

水ギョーザは皮から手づくりするのがおすすめ!もちもち食感がくせになる



本場中国でギョーザといえば水ギョーザ。小麦粉と水さえあればつくれる皮は、もちもちとして格別の味わいです。中国では定番の具はとくになく、その季節においしい素材でつくります。残ったゆで汁はスープにも使えますよ。
今回ご紹介する「豚肉と豆苗の水ギョーザ」は、あふれる肉汁とシャキシャキ感がくせになるおいしさなのでぜひお試しを。


●豚肉と豆苗の水ギョーザ




【材料(40個分)】

<皮>
・強力粉 200g

・水 110ml

<餡(あん)>
・豚こま切れ肉(または豚ひき肉) 300g

・豆苗 300g

・コショウ 少し

・酒 大さじ1

・長ネギ(みじん切り) 10cm

・ショウガ(みじん切り) 1かけ

・しょうゆ 大さじ1

・塩 小さじ1/2

・ゴマ油 大さじ1

・打ち粉(強力粉) 適宜

・黒酢 適宜

【つくり方】



<生地をつくる>



(1) ボウルに強力粉を入れ、分量の水の半量を加えて手早く箸で混ぜる。残りの水を2回に分けて加え、その都度箸で混ぜる。





(2) 粉が水をほぼ吸ったら、手のひらのつけ根でぐっと押しながらこねる。





(3) 生地が手につかなくなったらひとまとめにし、固く絞った濡れふきんをかぶせて20分ほど休ませる。



<餡(あん)をつくる>



(4) 豚肉は包丁で細かく刻んでボウルに入れる(ひき肉の場合は刻まない)。コショウ、酒をもみ込み、肉の臭みを中和させる。





(5) 長ネギ、ショウガ、しょうゆ、塩、ゴマ油を順に加え、その都度よく混ぜる。豆苗は根元を除いて3mm幅に切って最後に加え、よく混ぜ合わせる。



<皮をのばす>



(6) 台の上に生地をのせ、手のひらのつけ根で押しながら、表面がなめらかになるまでこねる。





(7) 生地を4等分に切り、約20cmの棒状にのばす。





(8) (7)の生地をそれぞれ10等分に切り分ける。1切れ切ったら90度転がし、もう1切れ切ったら90度戻す、を繰り返す。





(9) 切り口に打ち粉少しをまぶし、くっつかないようにする。切り口を上にして手のひらで押し、平たい円形にする。




左手で生地を回しながら右手でめん棒を動かす

(10) 片手で生地を少しずつ回転させながら、もう片方の手で生地の縁から中心にめん棒を転がして直径8cmの円形にのばす。このとき、縁は薄く、中心は厚くするとよい。
※4〜5枚ずつのばして餡を包み、残りの生地は乾かないようにかたく絞った濡れふきんをかぶせておく。



<包む>



(11) 生地の真ん中に等分した(5)の餡をのせ、生地の縁を少しのばし、二つ折りにするように合わせて真ん中をつまんでとめる。




1ひだ


2ひだ


3ひだ

(12) 右側の生地をひだを寄せながら、隙間がないように閉じる。人差し指で生地を下から引っぱるようにして、皮と餡の空気を抜くように閉じるのがコツ。左側も同様にして包む。台に打ち粉適量をふって並べておく。



<ゆでる>



(13) 鍋に約2リットルの湯を沸かし、水ギョーザの半量を入れ、強火でゆでる。鍋の底にくっつかないよう、穴ジャクシなどで混ぜ、すぐにフタをする。再び沸騰したらフタを取り、ギョーザが浮いてきて皮がぷくっと膨らむまでさらに3〜4分ゆで、穴ジャクシですくい上げる。残りも同様にゆでる。器に盛り、好みで黒酢を添える。



[1人分423kcal]




ウーさんおすすめ!餡のバリエーション



ウー・ウェンさんがおすすめする、餡のバリエーションをご紹介! 好みの具の組み合わせで楽しんで。

●エビとクレソン

むきエビ400gは背ワタを除いてたたき、クレソン100gは細かく刻む。ボウルにエビを入れ、コショウ少し、酒大さじ1、塩小さじ1/2、ゴマ油大さじ1を順に加えてその都度混ぜ、クレソンを混ぜる。

●豚肉とナス

豚こま切れ肉300gは細かく刻み、ナス3本はヘタを除いて千切りにし、塩少しでもんで水気を絞る。ボウルに豚肉を入れ、コショウ少し、酒大さじ1、みそ大さじ2、ゴマ油大さじ1を順に加えてその都度混ぜ、ナスを混ぜる。

●鶏肉とミョウガ

ミョウガ5個はごく薄い小口切りにする。ボウルに鶏ひき肉350gを入れ、コショウ少し、酒大さじ1、塩小さじ1/2、ゴマ油大さじ1を順に加えてその都度混ぜ、ミョウガを混ぜる。

<撮影/山田耕司 取材・文/ESSE編集部>

●教えてくれた人
【ウー・ウェンさん】


料理上手な母から受け継いだ家庭料理が評判となり、料理研究家に。医食同源の知恵がつまった体に優しい料理が大人気。東京でクッキングサロンを主宰。