物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月と比べ0.5%減となったことが、厚生労働省が発表した6月の勤労統計調査(速報、事業所規模5人以上)で分かった。

 6月の一人当たりの平均現金給与総額は45万1918円で、前年同月比が0.4%増となった。

 現金給与総額のうち、きまって支給する給与は増減なしの26万6089円で、所定内給与は0.1%増の24万6354円、所定外給与は0.2%減の1万9735円。特別に支払われた給与は、0.9%増の18万5829円。

 現金給与総額の前年同月比を業種別に見ると、不動産・物品賃貸業52万9466円(12.0%増)、電気・ガス業112万9313円(8.6%増)、金融業・保険業88万1646円(8.5%増)などが増加した。

 減少したのは、鉱業・採石業等46万9482円(9.8%減)、生活関連サービス業23万980円(5.1%減)、卸売業・小売業35万6656円(3.1%減)などだった。

 物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月と比べ0.5%減となり、6カ月連続で減少した。

 6月の一人当たりの所定外労働時間は前年同月比2.7%減の10.5時間となった。

 所定外労働時間の前年同月比を業種別に見ると、情報通信業14.9時間(10.4%増)、金融業・保険業12.3時間(7.1%増)、生活関連サービス業等7.0時間(6.1%増)などが増加し、鉱業・採石業等12.2時間(12.9%減)、複合サービス事業8.2時間(11.8%減)、製造業14.8時間(8.7%減)などが減少した。

※掲載する数値は、2019年6月分から「500人以上規模の事業所」について全数調査による値に変更。前年同月の値は抽出調査による値を用いている。