18日、NHK「クローズアップ現代+」では、今月7日のシカゴマラソンで日本新記録を出した大迫傑がゲスト出演。「日本新!秘密はつま先!?」と題し、その走りに迫った。

「色んな方にお祝いのメールをいただいたりとか、注目していただいて非常に頑張ってよかった」と話す大迫は、日本記録更新の報奨金1億円について「それもあって最後(ゴール時に)吠えたんですけど。まだ何も使っていない。10%はコーチに渡そうと思っているんですけど、それ以外はまだ何も決まってない」という。

すると番組では、常識破りといわれる大迫の走り方に着目した。フォアフット走法と呼ばれるつま先で地面を捉える走り方によって日本記録を更新した大迫だが、もともと長距離では踵から地面に着地する走法が用いられてきた。

だが、番組は走行時における踵着地とつま先着地で体にもたらす衝撃を計測。踵からの着地は体重の2.2倍の衝撃を体に与える一方、つま先で走った場合は1.6倍という結果だった。

それでも大迫は「(フォアフット走法を)意識したことはなくて、ワードが出てきてから『あー、そうなんだ』っていうので僕も検索しました」と笑みを浮かべ、この走法に至った経緯を「今までの僕のトレーニングの中で不整地を走ってたとか、スピードに特化した練習をする中で自然と身についていった」と説明した。

さらに「不整地を走ることがフォアフットになるためには近道。不整地を走ると捻挫をしないように(足裏との)接地が短くなる」などと語った大迫。これまでの練習でも踵から着地するよう指導されたことはなかったと話すと、これを聞いた増田明美氏は「やっぱり時代が違うんですね。昭和は体重移動がこっち(踵着地)の方がスムーズだからって直したりした」としみじみ語った。