東海道・山陽新幹線の次世代車両「N700S」が、初めて一般に公開されました。JR東海の浜松工場一般公開で行われたもので、ほかに「ドクターイエロー」車内公開、車掌体験なども実施されています。

今年3月から試運転を開始

 東海道・山陽新幹線の次世代車両である「N700S」が2018年9月16日(日)、初めて一般に公開されました。


初めて一般に公開された新型新幹線「N700S」。外観は、N700Aと先頭部分の形状や帯のデザインなどが異なる(2018年9月16日、恵 知仁撮影)。

 JR東海はこの日、同社の浜松工場(静岡県浜松市)で一般公開イベント「新幹線なるほど発見デー」を開催。その展示のひとつとして公開されたもので、家族連れなどの来場者が、盛んに写真を撮影していました。

 新型新幹線「N700S」は、今年3月に試験走行をスタート。その姿はしばしば見かけられましたが、このようにJR東海が、公式的に一般へ公開するのは今回が初めてです。

 N700Sの「S」は、N700系シリーズで「最高の新幹線車両」を意味する「Supreme(最高の)」が由来。見た目的には、現在のN700Aと特段に大きくは違いませんが、全席にコンセントが用意される、停電してもある程度なら自走できる、編成の長さを柔軟に変更できるなど、快適性や安全性、汎用性などが向上しています。営業運転は、2020年度からの予定です。


「ドクターイエロー」は車内見学も可能だった。

ワゴンを押してパーサーのお仕事体験。

水ぬれを検知する特殊なホウキで車内清掃体験。

 JR東海の浜松工場は、分解整備や塗装など、おもに新幹線車両のメンテナンスを行う場所で、毎年1回、一般公開イベント「新幹線なるほど発見デー」が開催されています。例年は7月の実施ですが、暑さなどを考え今年は9月になりました。

 2018年の「新幹線なるほど発見デー」では「N700S」展示のほか、走行しながら線路の状態などをチェックする923形新幹線電気軌道総合試験車「ドクターイエロー」の車内見学、N700Aタイプもしくは700系の運転台見学、車掌体験、パーサーの仕事体験、車内清掃体験などが行われています。