若年性白内障の手術を受けた大桃美代子

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「花粉症みたいに目がかゆくてこすっていたら、粘膜が伸びてしまってあわてて病院で診てもらいました」

 そう話すのはタレントの大桃美代子だ。’13年2月、40代のとき、初めて眼科で検査を受けたところ、緑内障と若年性白内障との診断を受けた。

「眼圧は正常なのですが、緑内障と診断されて、落ち込んで。でも、いまは進行を遅らせるとてもいい薬があるとのことで、点眼治療を続けています」

 驚いたのは白内障、と大桃。

 高齢者の眼病と思われがちだが、最近では若くして発症する若年性白内障が増えているのだとか。

「白内障は特に治療もせず、紫外線に気をつけながら3か月に1度の通院。ですが右目の進行が早くて、自分で鏡を見てわかるほど黒目の真ん中が白く濁ってしまいました。加齢性の場合、外側の白目から濁ってくるのですが、私の場合は黒目。原稿を読むときに肝心の部分が白くボヤけて、仕事に支障が出てきたんです。結局、翌年6月に右目だけ濁った水晶体を取り出して、人工的な眼内レンズを入れる手術を受けました」

 手術にあたっては、右目だけにするか、ほとんど症状がない左目も同時に受けるか、またレンズは単焦点にするか、多焦点にするか自分で選択するよう促され、「患者も勉強しなくては」と痛感した。

 大桃は、本を裸眼で読むことをいちばんの優先事項としたので、単焦点レンズを選んだ。そのかわり遠くはメガネをかけないとよく見えない。一方の多焦点レンズは近くも遠くも見えるが、中間の視界がボンヤリしてしまうという。

 手術は5分ほどで終わったが、大変だったのはその後。入浴、シャワーはもちろん、洗顔も1週間NGで、運動は2週間〜1か月、アイメイクは3週間ほど禁止された。

「日帰り手術でしたが、仕事を1週間休むので韓国に遊びに行こうと考えていたら、先生に“手術をナメてる”と叱られました。実際、手術後はぐったりして、瞳孔が開いたままマネージャーに自宅に連れ帰ってもらって、あとはひとりでずっと上を向いて寝ていました。翌朝、目を開けると、すごくキレイに見えるようになっていてビックリしました。気づかなかった部屋のホコリも気になるほど(笑)。ただ私の場合は、横や下を向くと目の痛みを感じるので、寝ながら上を向いて本を読むくらいしかできず、術後の旅行なんて、とても無謀な話でした(苦笑)」

 以降、定期的に病院で検査を受けながら、医師にすすめられたルテインを補助食品でとることを日課としてきた。

「テレビ番組の収録で別の病院で検査を受けたら、“緑内障ではないかも”と診断されたんです。通っている病院でも尋ねたら、確かに微妙なラインだから気にしなくてもいいといわれて、ルテインの効果かも! と喜んでいます」

 思いもよらず目の病気が判明し、手術を受けた大桃がなにより感じたのは、失明への恐怖と現在見えることのありがたさだという。

「当たり前に見えていたものが見えなくなるって、本当におそろしい。新しい目に美しいものを見せて、自分自身に好きなことをさせてあげないと後悔するから、これまで以上に旅行に出かけたり、人に会ったりしています。少しぐらい嫌なことがあっても、動けるくらい自分の身体が健康なら“まあいいか!”と思えるんです。目はとても大切なので、みなさんもおかしいなと思ったら軽く考えないで眼科に行ってほしいですね」

<プロフィール>
おおもも・みよこ/1965年、新潟県生まれ。タレントとしてニュース、クイズ、料理番組、バラエティーなど幅広い分野で活躍。食育や農業に関心をもち、中越地震からの復興を願って10年にわたり故郷の新潟で古代米「桃米」作りを続ける。ブログ「韓流への道」http://yaplog.jp/o-momo/では、韓国の情報を存分に紹介