あんぱんちゃん、りんごちゃん。JR岐阜駅南口の昔ながらのパンやさん「サカエパン」

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岐阜県の県庁所在地である岐阜市の中心となる駅、JR岐阜駅。

岐阜駅は、東海道本線と、この駅を起点とする高山本線が乗り入れる分岐駅で、東海地方のターミナル駅であるJR名古屋駅から約20分ほどというアクセスのよい駅でもあります。

そんなJR岐阜駅の南口から徒歩2分、古い木造住宅の1階にある昔ながらのパン屋さんが今回ご紹介するお店「サカエパン」です。

何十年も前から変わらないのだろうな……と思わせる、ノスタルジックな昭和の雰囲気が漂います。

「お・い・し・い・ネ」の看板を目印に進んで、アルミサッシの引き戸を開けると、店内には所狭しとたくさんの種類のパンが並んでいます。

ホイップクリーム入りあんパンちゃん140円、クロワッサンちゃん120円、小倉マーガリンちゃん120円、プリンプリンちゃん140円、ソフトフランス・チーズベーコンくん170円……。

すべてのパンに「○○くん」「○○ちゃん」と名前が付けられています。

どうやら、おかず系(惣菜系)のパンが「○○くん」、甘いおやつ系のパンが「○○ちゃん」のようです。

ノスタルジックな店内の雰囲気と、「○○くん」「○○ちゃん」の名札をみて、思わず子どもの頃大好きだった絵本、『からすのパンやさん』(かこ さとし作)を思いだしてしまいました。

表示価格は税込価格で、良心的なお値段。

部活帰りの高校生や、塾に通う学生さん、小さな子どもを連れたママさんたちが、気軽に立ち寄って1つ2つと買い求めていくのかな……と思わず想像してしまいます。

サカエパンのいちばん人気は「あんぱんちゃん」120円。

黒ゴマがたっぷりとまぶされたあんぱんをトングで持ち上げると、ずっしりとした重量感が伝わってきました。

あんぱんちゃん、りんごちゃんなど5種類のパンを購入しても、合計690円。

このくらいの価格帯だと、子どもを連れて来ても、「どれでも好きなパン選んでいいよ!」と笑顔で選ばせることができるというもの。


ふたつに割ってみると、中にはたっぷりの粒あんが詰まっていました。

ぱくりとかぶりつくと、どこか懐かしい素朴な味わい。どこも目新しいところなんてないけれど、また食べたくなる……そんなあんぱんです。

こんなに粒あんがたっぷり入っているのに途中で飽きたり、くどく感じたりすることがなかったのは、あんこが程よい甘さで、パン表面の黒ゴマと粒あんの中の小豆のつぶつぶ感がアクセントになっているからでしょう。

こちらは、りんごを連想させるコロンとした丸型のパン「りんごちゃん」。

ふわふわした柔らかいパン生地を切ってみると、中には角切りの煮林檎が入っていました。シナモンなどは効いておらず、小さい子でも食べられる優しい甘さとやわらかい食感のおやつパン。

いわゆるイマドキのパン屋さんではありません。デパ地下のブーランジェリーのようなおしゃれさは皆無。

けれど、引き戸をがらがらと開けて一歩サカエパンの店内に足を踏み入れると、初めて来たのに不思議と懐かしい感覚に包まれます。30代以降の人であれば、子ども時代に好きだったパン屋さんのことを思い出すかもしれません。

お・い・し・い・ネ、サカエパン。

岐阜駅を利用することがあったら、ぜひ立ち寄ってみてください。

Post: GoTrip! http://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメ ディア

店名:サカエパン
住所:岐阜県加納栄町通1丁目9
TEL: 058-271-0290
営業時間: 8:00〜19:00
定休日:不定休
お店の裏側に駐車場あり。