東京・青山1000坪15万円!? 昔は土地がめちゃくちゃ安かった
新生活が始まるこの季節によく聞くのが「理想の部屋に住みたくても、東京の部屋はとにかく高い……」という声。今は土地を持っていることがお金持ちの象徴でもありますが、その東京の土地も、少し前まではそんなに価値のあるものではありませんでした。今回は、ちょっと昔の東京の「土地の値段」のお話です。
いつかは欲しい、マイホーム。
一軒家を買うとしたら、だいたいが土地を買うことにもなりますが、この「土地を買う」という行為は、江戸時代にはありませんでした。
当時、土地は国の所有物であり、売買することは禁じられていたからです。
土地を個人が所有するようになり、売ったり買ったりできるようになったのは明治に入ってから。
土地を所有すると「地券」と呼ばれる証券が発行され、それに見合った税金を支払わなければいけない形となりました。
地券を持っている人は「地主」と言われ、自分の持っている土地に関しての売買が自由となったのです。
財政難だった明治政府。
明治2年、東京のおよそ900万坪を市民に払い下げようとしました。
このときの土地の値段は、一坪およそ1銭5厘〜2銭5厘。
今のお金に換算すると、なんと150円から250円で買うことができたのです。
広大な空き地をこの値段で売ろうとした新政府。
各地の値段はこんな感じです。
麹町、虎ノ門、霞が関、あたりは1000坪25円。
現在のお金でおよそ25万円。
市ヶ谷、四谷、青山などは1000坪15円。現代のお金でおよそ15万円……。
それでも、市民は「土地を買ったら板塀で囲まなければいけないし、板塀のお金がかかるからやめよう」と買わないまま。
政府は富豪などに強引に進め土地を買わせますが、買ったものの使うこともなく空き地のまま。
確かに昔の東京は空き地だらけだった印象ですね。
今や東京で空き地というものを見かけることもあまりなく、土地は何よりも価値のあるものとして扱われています。
歴史とともに変わる価値観。
それにしても青山で1000坪15万円、今だったら……と考えてしまいますね。
文/岡本清香
TOKYO FM「シンクロのシティ」にて毎日お送りしているコーナー「トウキョウハナコマチ」。江戸から現代まで、東京の土地の歴史にまつわる数々のエピソードをご紹介しています。今回の読み物は「明治の土地は、一坪いくら?」として、3月24日に放送しました。
【あわせて読みたい】
★給料日のあなたの「プチ贅沢」は、何ですか?(2016/3/24) http://tfm-plus.gsj.mobi/news/sq6FDuIuio.html
★今年はどんな気持ちで、桜を見ますか?「美しく儚い、桜の句」(2016/3/24) http://tfm-plus.gsj.mobi/news/gpJcqPREGc.html
★Perfumeあ〜ちゃん「ライブ中はお客さんをめっちゃ見てる」(2016/3/22) http://tfm-plus.gsj.mobi/news/2vCehWklOM.html
<番組概要>
番組名:「シンクロのシティ」
放送日時 :毎週月〜木曜15:00〜16:50
パーソナリティ:堀内貴之、MIO
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/city/
東京・青山1000坪15万円!? 昔は土地がめちゃくちゃ安かった
いつかは欲しい、マイホーム。
一軒家を買うとしたら、だいたいが土地を買うことにもなりますが、この「土地を買う」という行為は、江戸時代にはありませんでした。
当時、土地は国の所有物であり、売買することは禁じられていたからです。
土地を所有すると「地券」と呼ばれる証券が発行され、それに見合った税金を支払わなければいけない形となりました。
地券を持っている人は「地主」と言われ、自分の持っている土地に関しての売買が自由となったのです。
財政難だった明治政府。
明治2年、東京のおよそ900万坪を市民に払い下げようとしました。
このときの土地の値段は、一坪およそ1銭5厘〜2銭5厘。
今のお金に換算すると、なんと150円から250円で買うことができたのです。
広大な空き地をこの値段で売ろうとした新政府。
各地の値段はこんな感じです。
麹町、虎ノ門、霞が関、あたりは1000坪25円。
現在のお金でおよそ25万円。
市ヶ谷、四谷、青山などは1000坪15円。現代のお金でおよそ15万円……。
それでも、市民は「土地を買ったら板塀で囲まなければいけないし、板塀のお金がかかるからやめよう」と買わないまま。
政府は富豪などに強引に進め土地を買わせますが、買ったものの使うこともなく空き地のまま。
確かに昔の東京は空き地だらけだった印象ですね。
今や東京で空き地というものを見かけることもあまりなく、土地は何よりも価値のあるものとして扱われています。
歴史とともに変わる価値観。
それにしても青山で1000坪15万円、今だったら……と考えてしまいますね。
文/岡本清香
TOKYO FM「シンクロのシティ」にて毎日お送りしているコーナー「トウキョウハナコマチ」。江戸から現代まで、東京の土地の歴史にまつわる数々のエピソードをご紹介しています。今回の読み物は「明治の土地は、一坪いくら?」として、3月24日に放送しました。
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番組名:「シンクロのシティ」
放送日時 :毎週月〜木曜15:00〜16:50
パーソナリティ:堀内貴之、MIO
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/city/