グローバル化や積極的なM&Aで事業拡大を進めると話す柳井会長。(撮影:東雲吾衣)

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ユニクロを展開するファーストリテイリング(FR)<9983>は6日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで事業戦略説明会を行い、事業のグローバル化や積極的なM&A(企業の合併と買収)戦略を通して、事業拡大を推進する方向性をあらためて強調した。2010年に売上高1兆円と、経常利益1500億円を目指す。

 これまで、ユニクロを中心に国内で事業展開してきた同社だが、今後は、複数のブランドを持つグローバル企業として方向性を定める。低価格のフリースなどで人気を博しているユニクロは、今後、品質とファッション性を追求し、海外展開を進める。今秋には同社が「世界展開への試金石にしたい」(柳井正会長)と意気込むグローバル旗艦店(米ニューヨーク)がオープンする予定だ。

 M&A戦略については、同社の松下正取締役は「ユニクロを成長させても、目標としている2010年の売上高1兆円にはギャップがある。これをM&Aで埋める」と説明。8月には婦人服チェーン店を展開する「キャビン」を連結子会社化、2005年9月には、同社の100%出資で仏婦人服ブランド「コントワー・デ・コトニエ」の日本法人を設立するなど、国内外のM&Aと事業提携を促進し、世界各地で企業グループと経営者チームを作っている。

 同社は今後、国内大型店の出店を加速し、最大で年間960億円の売り上げを創出してきたい考えだ。また、06年12月には上海で新たな旗艦店がオープンする予定。【了】

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