【ファンキー通信】イナバウアー腰痛、激増中!?

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 いまや猫も杓子もイナバウアー。早くも2006年の流行語大賞候補だとささやかれている。もはや説明するまでもないが、イナバウアーとはトリノオリンピックで金メダルを獲得したフィギュアスケートの荒川静香選手の得意技で、上体を大きく反らすポーズで有名だ。

 もともとは1950年代に活躍したドイツのフィギュアスケーター、イナ・バウアー選手が開発した技で、その名がつけられている・・・なんてことは今や常識でしょうか。荒川選手に似ている、ということから脚光を集めるようになった演歌歌手の上杉香緒里さんも、イナバウアーを披露し人気急上昇。ついでに杉村太蔵議員も自身のブログで「イナバウアーに挑戦します」と表明。ライブドアの検索キーワードランキングでは、荒川選手が金メダルを獲得した週(2/20〜2/26)にはなんと全キーワードの中で堂々の7位を記録、注目されているのが分かる。

 今や日本国中がイナバウアーフィーバー。こうしている今も、どこかの歓送迎会や、花見などで酔っぱらった人々が、おどけて真似ていることだろう。しかし、この現象を心配する人も。

 「イナバウアーで腰痛・ぎっくり腰になる可能性があります」(はり・温灸治療院「楽居堂」大島秀一院長)

 東京・世田谷ではり・温灸治療院を営む同氏によると、そもそも人間の体は前に倒しやすいようにできていて、普段していない動きを無理にすることによって、腰痛をひき起こしやすくなる。最悪ヘルニアのリスクもあるそうだ。要は程度の問題だそうだが、運動不足の人が見よう見まねで挑戦すると危険だ。では、素人はイナバウアーを真似ないほうが良いんですかね?

 「比較的安全なイナバウアーのやりかたをお教えしましょう。“気をつけ・休め”の”休め”の体勢のように片足を45度から90度外転(つま先を外側に向け)し、ちょうど一本足で立った感じで後ろに反らせます。こうすることによって背骨のエネルギーが分散されます。なかなか難しいですけどね(笑)」(同)

 そう言われてみれば、荒川選手もイナバウアーを披露するとき、足を大きく広げています。居酒屋やカラオケボックスでイナバウアーのモノマネをしようと思っている方、体には気をつけて、以上の方法で実践してみてください。くれぐれもイナバウアーのやり過ぎにはご用心!!(梅田カズヒコ/verb)

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楽居堂
「楽居堂」院長、大島秀一氏のブログ