画像提供:ブルース・インターアクションズ

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 ラップやHIPHOPといえば、若者たちがやる音楽と考える人がいるかもしれません。しかし日本にはなんと84歳の現役ラッパーがいるのです! みなさんご存知でしたか? 昨年11月にデビューを果たした坂上弘さんが、その人。なんでも、ラッパー・LLクールJの音楽を聴いて、ラップに目覚めたとか。う〜ん・・・気になる! ということでデビューアルバム『交通地獄そして卒業』の発売元、ブルース・インターアクションズの広報担当者にお話をうかがいました。

 坂上さんの人気に火がついたきっかけを教えてください。

 「伊集院光さんのラジオ番組に『よくこんな曲発売したよな・・・』という曲を、レコード会社が持ち寄るコーナーがあるんですよ。そこで紹介されたのがきっかけです。年が年なんでね、『冥土のみやげになればいいね』ぐらいの勢いで発売しました」

 坂上さんがラップに目覚めたのは、LLクールJの影響だと聞いていますが・・・。

 「はあ・・・まあ、そうですね。10年ほど前に坂上さんに『若者にウケるのはどんな曲だろ?』みたいなことを聞かれまして、『今はラップの時代です!』と言ったら、後日、LLクールJを聞いたみたいですよ。そうしてでき上がったのが1曲目の『交通地獄』です。自身の交通事故体験をもとに、ラップしています」

 坂上さんのラップは、ラップにしてはやけにゆっくりなような気がしますが。

「それは個人の感じ方次第ですから。何しろ84歳の感覚なので、スローテンポでも大目に見てあげてください(笑)」

 でも歌はすこぶるお上手ですよね!

「満州で声楽とトランペットを習っていたようです。若い頃はジャズバンドでブイブイいわせてたみたいですよ。2曲目の尾崎豊のカバー『卒業』は、感動モノです。ぜひ聞いてみてください!」

 そんな坂上ラッパーには、熱狂的なファンがいるそう。大ファンのひとりである忌野清志郎さんは、バックでアコーディオンを演奏したこともあるんだとか。坂上ラッパーは一人暮らしで、普段はのんびり散歩などを楽しんでいるようですが、作品づくりには意欲的で、すでに次回作の準備に取りかかっているそう。楽しみですね!(遠藤麻衣/verb)

坂上弘『交通地獄そして卒業』 1995円(税込)
http://www.bls-act.co.jp/artist/sakaue_hiroshi.php