28年ぶりに2年連続のBクラスとなった中日は今オフ、血の入れ替えが激しくなりそうだ。早速1日、堂上剛裕など10選手に戦力外を告げた。ベテラン選手が多いチームでありながら、戦力外となった10選手のうち9選手が20代。彼らは年齢的にも若く、志半ばでの退団となった。しかし、ここで諦めてはいけない。これまでも20代で中日を去り、移籍先で活躍した選手が意外と多いからだ。

◆移籍後活躍した主な選手

小山伸一郎(中日在籍期間1997〜2004)19歳〜26歳

【中日】71試合 4勝8敗0S 防御率5.94

【移籍後ベスト】57試合 1勝2敗0S 防御率1.99(2012楽天)

鉄平(中日在籍期間2001〜2005)19歳〜23歳

【中日】52試合 打率.185 0本塁打0打点

【移籍後ベスト】132試合 打率.327 12本塁打76打点(2009楽天)

田上秀則(中日在籍期間2002〜2005)23歳〜26歳

【中日】13試合 打率.111 0本塁打1打点

【移籍後ベスト】138試合 打率.251 26本塁打80打点(2009ソフトバンク)

森岡良介(中日在籍期間 2003〜2008)19歳〜24歳

【中日】39試合 48打数8安打 1本塁打2打点

【移籍後ベスト】98試合 打率.276 2本塁打30打点(2014ヤクルト)

川岸強(中日在籍期間2004〜2006)25歳〜27歳

【中日】35試合 1勝1敗0S 防御率4.09

【移籍後ベスト】54試合 4勝3敗3S 防御率1.94(2008楽天)

新井良太(中日在籍期間2006〜2010)23歳〜27歳

【中日】124試合 打率.191 1本塁打4打点

【移籍後ベスト】119試合 打率.238 14本塁打51打点(2013阪神)

 少なくとも上記の選手たちは、移籍先でチームに欠かせない戦力になった。野手の成功例は鉄平だろう。中日時代は途中出場がメインだったが、移籍後1年目からレギュラーに定着し、2009年には首位打者を獲得。近年は打撃不振が目立つも、これまで3度の打率3割をマークしている。

 投手でも1996年ドラフト1位で中日に入団した小山が、楽天移籍後に長らく活躍を続けた。中日時代は制球難で、岩瀬仁紀、落合英二などレベルの高いリリーフ陣に割り込むことができなかった。楽天移籍後は新規参入球団ということもあり、チャンスが多く与えられたことが大きい。2008年からの5年連続で50試合以上登板を果たすなど、リリーフ陣の柱に成長した。

 今回、戦力外となった堂上剛、中田亮二などは、中日では芽が出なかった。しかし、中日を去った先輩たちの活躍を鑑みれば、新天地でもまだまだチャンスがあると言えそうだ。