信長の妻・帰蝶を演じる柴咲コウ

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 女優の柴咲コウが10月スタートの月9ドラマ「信長協奏曲」(フジテレビ系)で、小栗旬ふんする織田信長の妻・帰蝶を演じることが明らかになった。柴咲が月9にレギュラー出演するのは、「ガリレオ」(2007)以来7年ぶり。小栗との本格的な共演はこれが初めてとなる。

 月刊漫画雑誌「ゲッサン」(小学館)で2009年より連載中の同名漫画を原作にした本作は、ひょんなことから戦国時代にタイムスリップした高校生のサブローが、自分と顔がそっくりな本物の織田信長から「病弱な自分に代わって、織田信長として生きてほしい」と頼まれ、天下統一を目指すことになる物語。7月からテレビアニメが放送され、10月から連続ドラマ、そしてその後、劇場映画としての展開が予定されている大プロジェクトだ。

 柴咲が演じる帰蝶は、信長の正室(正式な妻)で、当時美濃(現在の岐阜県)を治めていた戦国大名・斎藤道三の娘。原作では、自分の夫とサブローが入れ替わったことにも気付かず、「でえと」と称して自分を屋敷の外へと連れ出してくれるサブローに恋心を募らせていくおっとりした女性として描かれているが、ドラマではキレイでおしとやかな姫というだけでなく、父・道三との葛藤や政略結婚で嫁いできた織田家内での孤立など、戦国に生きた女性ならではの悩みを抱える一女性として描かれる。

 高校生のサブローと信長を一人二役で演じる主演の小栗とは、これが初めての本格共演となるが、柴咲は「実は、小栗さんの作品でお声掛けいただいたことは、今まであったのですが、なかなかタイミングが合わず、今回に至りました。以前、竹中直人さんと小栗さんが飲まれているところにお誘いいただいて、ごあいさつだけさせていただいていました。それから数年たっていますので、ほとんど初めてのような気分でした」と意外なエピソードを告白。

 「一度お会いしているしと思って、話しかけてみたのですが、あまり盛り上がらず……、今後どうしたら良いのか……(笑)」と不安を見せつつも、「今回初めてご一緒させていただいたお芝居が、いきなりビンタするシーンだったんですけど、なぜだか躊躇(ちゅうちょ)なくビンタさせていただきました(笑)。小栗さんはストイックな役者さんなので、今回のようにしっかりビンタが当たった方がうれしいのではないかと思います(笑)。初日は、なかなか雰囲気がつかめず、ご迷惑をおかけしてしまったのですが、小栗さんは嫌な顔ひとつせず、受け止めて下さいましたね」と信頼をのぞかせた。

 ドラマ「信長協奏曲」は10月13日より、毎週月曜日午後9時〜9時54分放送。柴咲は「お姫様でキレイに着飾っているだけの女性ではなく、葛藤や孤独を抱えているところに、自分自身、共感できる部分があるので、見てくださる方にも同じように共感していただけるところがたくさんあると思います。サブローとの時代を越えたと言いますか、本来あり得ないラブストーリーも楽しみにしてほしいです」と見どころを語った。(編集部・中山雄一朗)