「温泉×アート」が今アツい!道後オンセナートを徹底取材。
重要文化財の建物から霧が噴き出し、幻想的な雰囲気の中を、子ども達がはしゃぎ回る。この光景は、2014年の年末まで「道後温泉本館」で見ることができる。この建物の改築120年を記念し、アートフェスティバル「道後オンセナート2014」が開催されているのだ。
日本書記にも記された日本最古の温泉で最先端のアートに触れる「道後オンセナート2014」では、9軒のホテル・旅館の一室をアーティストが手がけた作品「HOTEL HORIZONTAL」などを展開。各部屋は様々で、例えば草間彌生の場合、お菓子まで水玉模様だ。
※草間彌生×宝荘ホテル「わが魂の記憶。そしてさまざまな幸福を求めて」
部屋の中に8人の草間彌生が隠れていて、探すのも楽しい。さらに公衆浴場の壁面、神社への石段など温泉街をめぐりながら、あちらこちらでアートを楽しむことができる。そしてアーティストのコラボだけでなく、例えば道後温泉本館霊の湯3階個室ではBEAMS の浴衣を着られるなど、盛り沢山な内容となっている。
「見る」「着る」以外に「食べる」事も楽しめる。道後オンセナートにちなんでオンセナートプレートランチが6軒の旅館・ホテルで用意されている。
※ホテル「花ゆづき」のプレートランチ
もちろん普段の食事も松山は美味しい所が多い。
こちらは松山城近くの手打ちうどん屋「車井戸」の梅おろしうどん。
ちなみに、この店が実家の地元出身のアーティスト・月岡彩も道後オンセナートに参加しており、架空の旅行代理店『ツッキーツアーズ』で、道後温泉を普段と違った角度から紹介するオリジナルツアープログラムを開催している。
そして今回、このイベントの運営やPRを手がける地元の中心団体「道後アートプロジェクト」で、若手のリーダーとして奔走する松波雄大さんに話を聞いた。聞き手はライフネット生命の岩田慎一だ。
ライフネット生命は「子育て世代の生命保険料を半額にして、安心して赤ちゃんを産んでほしい」という思いで開業した。新米パパママのための特集をlivedoorニュースと一緒に連載しており、育児の専門家インタビューや、親子におススメのスポットを紹介している。
今回、「道後オンセナート」をキッカケに、若い世代や女性グループ、さらにファミリー層にも注目を集め、多くの子連れ家族が道後温泉を訪れるようになったと聞き、その背景や、親子連れがより道後温泉を楽しむ方法について聞いてみた。
※今回の記事では、文章の合間に道後オンセナートの写真を掲載しています。
―「道後オンセナート」は、そもそもどのような視点で企画されたのですか?
道後温泉本館は、その当時の年間町予算の数倍もの費用をかけ、後世への観光財産になるようにと造られたものです。そのとおり、道後温泉本館(以後、本館)という存在があることで多くの観光客がこの街を訪れ、この街を育み、今まで続いてきました。
本館は、私たちにとっていわば「お父さん」的な存在なんです。そのお父さんの改築120周年という大還暦をお祝いするのに、今までやったことのないことを、地元の資源を使ってやろうと考えたのが始まりです。
※谷尻誠×道後プリンスホテル「Sketch」
道後温泉の資源とは何かを考えたら、それは温泉宿やホテルなどの宿泊施設。そこにアートというソフトをからめることで、新しくかつ大きな観光資源を生み出し、地域活性化になると考えました。温泉とアート、それが「道後オンセナート」というネーミングにもなっています。
※葉山有樹×ふなや「藍」
ただアートを街に飾るだけでは、当たり前すぎます。地元の資源、つまり旅館やホテルの中や外壁にアート作品を作ることが、オンセナートならではのこだわりです。アートに魅かれ来ていただくことで、宿泊施設に泊まったり見学するだけでもいい。温泉街をただ歩くだけでもいい。街のなかのひとつのシーンとしてのアートがあり、アートを入り口として道後の街を知ってもらう。それが「道後オンセナート」の意義だと考えています。
※ジャン=リュック・ヴィルムート×道後やや「Time Science」
―アーティストと宿泊施設とのコラボレーションを実現するには、難題や課題もあったのでは?
道後温泉は観光地としても有名で、空港や駅からのアクセスも便利、おみやげ店など商店街も活気があり、観光客数も安定しています。産業として成立しているところに、新しい世代へのアピール、しかも温泉とは無縁のアートという手法を使うことに、正直、戸惑われる方も多かったと思います。だからこそ、新しいものを作るのではなく、今持っている資源を活用するということを重視しました。
また、アーティストの方々も、日本最古の温泉地ということに直感的におもしろいと感じ賛同してくださり、信じられないような著名な方々とのコラボレーションが実現しました。
※荒木経惟×ホテル古湧園「楽園」
日本書記にも記された日本最古の温泉で最先端のアートに触れる「道後オンセナート2014」では、9軒のホテル・旅館の一室をアーティストが手がけた作品「HOTEL HORIZONTAL」などを展開。各部屋は様々で、例えば草間彌生の場合、お菓子まで水玉模様だ。
※草間彌生×宝荘ホテル「わが魂の記憶。そしてさまざまな幸福を求めて」
部屋の中に8人の草間彌生が隠れていて、探すのも楽しい。さらに公衆浴場の壁面、神社への石段など温泉街をめぐりながら、あちらこちらでアートを楽しむことができる。そしてアーティストのコラボだけでなく、例えば道後温泉本館霊の湯3階個室ではBEAMS の浴衣を着られるなど、盛り沢山な内容となっている。
「見る」「着る」以外に「食べる」事も楽しめる。道後オンセナートにちなんでオンセナートプレートランチが6軒の旅館・ホテルで用意されている。
※ホテル「花ゆづき」のプレートランチ
もちろん普段の食事も松山は美味しい所が多い。
こちらは松山城近くの手打ちうどん屋「車井戸」の梅おろしうどん。
ちなみに、この店が実家の地元出身のアーティスト・月岡彩も道後オンセナートに参加しており、架空の旅行代理店『ツッキーツアーズ』で、道後温泉を普段と違った角度から紹介するオリジナルツアープログラムを開催している。
そして今回、このイベントの運営やPRを手がける地元の中心団体「道後アートプロジェクト」で、若手のリーダーとして奔走する松波雄大さんに話を聞いた。聞き手はライフネット生命の岩田慎一だ。
ライフネット生命は「子育て世代の生命保険料を半額にして、安心して赤ちゃんを産んでほしい」という思いで開業した。新米パパママのための特集をlivedoorニュースと一緒に連載しており、育児の専門家インタビューや、親子におススメのスポットを紹介している。
今回、「道後オンセナート」をキッカケに、若い世代や女性グループ、さらにファミリー層にも注目を集め、多くの子連れ家族が道後温泉を訪れるようになったと聞き、その背景や、親子連れがより道後温泉を楽しむ方法について聞いてみた。
※今回の記事では、文章の合間に道後オンセナートの写真を掲載しています。
―「道後オンセナート」は、そもそもどのような視点で企画されたのですか?
道後温泉本館は、その当時の年間町予算の数倍もの費用をかけ、後世への観光財産になるようにと造られたものです。そのとおり、道後温泉本館(以後、本館)という存在があることで多くの観光客がこの街を訪れ、この街を育み、今まで続いてきました。
本館は、私たちにとっていわば「お父さん」的な存在なんです。そのお父さんの改築120周年という大還暦をお祝いするのに、今までやったことのないことを、地元の資源を使ってやろうと考えたのが始まりです。
※谷尻誠×道後プリンスホテル「Sketch」
道後温泉の資源とは何かを考えたら、それは温泉宿やホテルなどの宿泊施設。そこにアートというソフトをからめることで、新しくかつ大きな観光資源を生み出し、地域活性化になると考えました。温泉とアート、それが「道後オンセナート」というネーミングにもなっています。
※葉山有樹×ふなや「藍」
ただアートを街に飾るだけでは、当たり前すぎます。地元の資源、つまり旅館やホテルの中や外壁にアート作品を作ることが、オンセナートならではのこだわりです。アートに魅かれ来ていただくことで、宿泊施設に泊まったり見学するだけでもいい。温泉街をただ歩くだけでもいい。街のなかのひとつのシーンとしてのアートがあり、アートを入り口として道後の街を知ってもらう。それが「道後オンセナート」の意義だと考えています。
※ジャン=リュック・ヴィルムート×道後やや「Time Science」
―アーティストと宿泊施設とのコラボレーションを実現するには、難題や課題もあったのでは?
道後温泉は観光地としても有名で、空港や駅からのアクセスも便利、おみやげ店など商店街も活気があり、観光客数も安定しています。産業として成立しているところに、新しい世代へのアピール、しかも温泉とは無縁のアートという手法を使うことに、正直、戸惑われる方も多かったと思います。だからこそ、新しいものを作るのではなく、今持っている資源を活用するということを重視しました。
また、アーティストの方々も、日本最古の温泉地ということに直感的におもしろいと感じ賛同してくださり、信じられないような著名な方々とのコラボレーションが実現しました。
※荒木経惟×ホテル古湧園「楽園」