2012年韓国ネット注目記事(1):ロンドン五輪柔道

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2012年もあとわずか。日本と韓国の間では今年1年、竹島問題や慰安婦問題、ロンドン五輪での日韓戦、K-POPなどさまざまな出来事があった。【韓フルタイム】では、韓国の大手ポータルサイト「NAVER」が発表した2012年(1月1日から12月20日まで)のニュースランキングの中から、特に日本と関わりがあるものをピックアップし紹介していく。韓国のインターネットで注目を浴びた記事を通じて、日韓の今年を振り返っていきたいと思う。

■最多クリック記事「スポーツ」部門 1位:「チョ・ジュンホに敗北宣言した審判、結局…後味悪く」(イルカンスポーツ、7月30日付)

スポーツ部門の1位は、ロンドン五輪柔道の海老沼匡とチョ・ジュンホ(韓国)の試合に関する記事だった。同試合は、五輪3日目に行われた男子柔道66キロ級の準々決勝。延長戦でも決着がつかず、海老沼とチョの勝敗は旗判定となった。

審判員3人は全員チョの優勢を示す「青」の旗を上げた。海老沼は信じられないといった表情を浮かべ、観客からも大きなブーイングが起き、会場は異様な雰囲気に包まれた。すると畳の外にいた審判委員(ジュリー)が審判員を呼び、協議を行うと異例の再判定へ。今度は「白」旗が3本上がり、海老沼の勝利が決まった。会場は歓声が上がったが、前代未聞の状況にチョは納得がいかず、しばらくマットの上から離れなかった。

審判3人が下した判定を、畳の外で映像による判定を行うジュリーが覆す。この試合をきっかけに、ロンドン五輪では試合の結果を大きく左右するジュリーの存在に注目が集まった。審判が存在する意味や、ジュリーの権限の範囲なども議論された。

ランクインした記事は、同試合をきっかけに柔道の審判員らが不満を漏らしているとし、ビデオ判定に頼るジュリーの存在を批判した。記事は、「国際柔道連盟の審判規定によると、競技場の中で3審判によって決定された事項は最終的なものとされ、どのような異議も認められないと明記されている。審判委員は自ら規定を破ったことになる。カン・ドンヨン韓国柔道会事務局長は、『審判委員はビデオ判定システムを権力として利用している』と批判した」と伝えた。

コメント欄には、「今回の五輪は最悪だった」「3対0から0対3に覆る世界」「結果には腹立たしかったが、目で判断するのには限界があるからビデオ判定は必要だと思う」「日本でも騒動になってるみたい」などさまざまな意見が集まった。

参照:2012ニュース決算

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