オープン戦3度目の登板に臨むダルビッシュ (C) Darryl Webb / Reuters

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19日(日本時間20日早朝)、MLBテキサス・レンジャースのダルビッシュ有投手が、ミルウォーキー・ブルワーズとのオープン戦でメジャー3度目の登板を果した。

これまで2回のオープン戦登板では、7日の初登板(パドレス戦)は、2回無失点3三振という圧巻のピッチングを見せたダルビッシュだったが、13日の2戦目(インディアンス戦)は、序盤からフォアボールを連発、3安打4四球2失点という安定感を欠く内容。

注目の3回目の実戦となった今回の登板は、初回こそボールを低めに集め、三振1つと2つのゴロに仕留める危なげないピッチングを披露するも、2回以降は決め球のスライダーの制球が定まらず、8番センターで先発出場の青木にセンター前タイムリーを浴びるなど1失点。また4回には失点こそなかったが2つの四死球とワイルドピッチなど安定感を欠いた登板内容となった。

最終的に4イニング70球を投げ4三振4四球(1安打1失点)という結果に終わった。

次回の登板は日本時間26日早朝のLAエンジェルス戦。昨オフにA・プホルス、C・J・ウィルソンなど大型補強を敢行した同地区のライバルチームとのマッチアップとなり、今シーズンを見定める大事な一戦となりそうだ。

今回のピッチング内容詳細は下記よりご覧いただけます。


【1回表=ブリュワーズ】
青木宣親が8番センターで先発出場。オープン戦3試合目のマウンドへ上がるダルビッシュは、ワインドアップでの投球。

1番:ウィークス(右)
1球目:外角低めストレート ボール 149km 1-0
2球目:外角低めストレート ファウル 149km 1-1
3球目:内角高めツーシーム ファウル 151km 1-2
4球目:内角に抜け気味のスライダー 133km 見逃し三振

2番:モーガン(左)
5球目:低めストレート 空振りストライク 154km 0-1
6球目:内角低めストレート 一ニ塁間へのファーストゴロ 152km

3番:ブラウン(右)
昨季ナ・リーグMVP
7球目:外角低めストレート ストライク 151km 0-1
8球目:外角低めストレート ボール 151km 1-1
9球目:真ん中スライダー 133km セカンドフライでスリーアウト

ボールを低めに集め、三振1つと2つのゴロに仕留める危なげないピッチングを披露。ダルビッシュとしては珍しくワインドアップポジションからの投球で、最速153km/hのストレートを見せるなど上々の立ち上がり。


【1回裏=レンジャース】
キンスラーの右越え二塁打をきっかけにハミルトンの左犠飛で1点を先制。
さらにベルトレーの右前安打で1点追加してダルビッシュは2点の援護を背負う。


【2回表=ブリュワーズ】

4番:イシカワ(左)
10球目:内角低めカーブ ボール 111km 1-0
11球目:内角ストレート ワンバウンドのボール 149km 2-0
12球目:真ん中低めストレート ストライク 148km 2-1
13球目:内角ストレート ワンバウンドのボール 151km 3-1
14球目:外角ツーシーム 一塁側へファウル 146km 3-2
15球目:外角ツーシーム 149km わずかに外れてフォアボール

5番:ゴンザレス(右)
16球目:真ん中縦のスライダー ストライク 130km 0-1
17球目:低めのツーシーム 空振りストライク 149km 0-2
18球目:外角スライダー ワンバウンドのボール 133km 1-2
19球目:抜けたスライダー127kmが甘く入る うまく捕らえられたがセンターが背走してキャッチ センターフライ

6番:コタラス(左)
20球目:外角ストレート ストライク 149km 0-1
21球目:外角ツーシーム ファウル 144km 0-2
22球目:外角へ大きく抜けるスライダー ボール 127km 1-2
23球目:内角カットボール 144km 空振りストライクで三振

7番:ルクロイ(右)
24球目:真ん中ツーシーム ストライク 148km 0-1
25球目:内角カーブ ボール 101km 1-1
26球目:内角ツーシーム ボール 149km 2-1
27球目:完全に抜けたスライダー 打者の腰に当たりデッドボール

8番:青木(左)
28球目:真ん中低めカーブ ボール 112km 0-1
29球目:真ん中低めツーシーム 見逃しストライク 143km 1-1
30球目:外角低めストレート ボール 151km 2-1
31球目:内角カットボール 空振りストライク 143km 2-2
32球目:外角ツーシーム 151km ゴロでセンター前へ運ぶ
青木のタイムリーで二塁ランナー生還 レ2-1ブ

9番:イズトゥリス(左)
33球目:外角ツーシーム 空振りストライク 0-1
34球目:外角ツーシーム 空振りストライク 146km 0-2
35球目:真ん中縦スライダー 133km 見逃しストライクで三振

最速151km/hと調子のいいストレートに対し、スライダー等の横方向の変化球の制球が定まらない場面が多く見られるなど、安定感を欠いたピッチング。とくにランナーを一塁に置いてからのセットポジションでの投球で制球を乱すシーンが増えた。2つの四死球から青木のセンター前へのタイムリーヒットで1失点。


【3回表=ブリュワーズ】

1番:ウィークス(右)
36球目:外角低めスライダー ボール 130km 1-0
37球目:低めスライダー ストライク 131km 1-1
38球目:内角ストレート ファウル 146km 1-2
39球目:外角に外れるカーブ 109km 2-2
40球目:外角低めストレート 見逃しストライクで三振

2番:モーガン(左)
41球目:内角ストレート ストライク 149km 0-1
42球目:真ん中カーブ ボール 112km 1-1
43球目:真ん中スライダー ストライク 1-2
44球目:低めツーシーム ボール 144km 2-2
45球目:外角低めツーシーム 一塁線へファウル 144km 2-2
46球目:外角高めに外れるストレート ボール 149km 3-2
47球目:外角ストレート 141km ファーストゴロ ベースカバーのダルビッシュへトス

3番:ブラウン(右)
48球目:低めストレート ボール 151km 1-0
49球目:低めストレート ボール 149km 2-0
50球目:真ん中低めツーシーム 149km 完璧に捕らえられた左越え痛烈なライナーをレフトが背走しながらキャッチ レフトフライ

この回もワインドアップポジションからの投球。制球を乱していたスライダーを封印し、最速151km/hのストレートを低めに集め、カーブ、ツーシームを有効に使って三者凡退に仕留めた。


【3回裏=レンジャース】
8番マーフィーの中前タイムリーで1点を追加。レ3-1ブ


【4回表=ブリュワーズ】

4番:イシカワ(左)
51球目:内角低めストレート 143km 0-1
52球目:外角 ファウル 136km 0-2
53球目:低めストレート ボール 151km 1-2
54球目:真ん中低めカーブ ワンバウンドのボール 125km 2-2
55球目:低めストレート ワンバウンドのボール 143km 3-2
56球目:外角ストレート 148km 三塁側へファウル 3-2
57球目:内角低めストレート 149km わずかに外れフォアボール

5番:ゴンザレス(右)
58球目:内角高めストレート ボール 146km 1-0
59球目:外角低めストレート ストライク 149km 1-1
60球目:外角カーブ ワンバウンドのボール 131km 2-1
ワイルドピッチでランナーは2塁へ
61球目:内角スライダー ファウル 136km 2-2
62球目:内角スライダー 131km 引っ掛けて三塁ゴロ
2塁ランナーはそのまま

6番:コタラス(左)
63球目:内角低めストレート ボール 148km 1-0
64球目:内角低めストレート ボール 148km 2-0
65球目:外角ツーシーム ボール 146km 3-0
66球目:外角ツーシーム ボール 144km フォアボール

7番:ルクロイ(右)
67球目:外角ストレート ボール 148km 1-0
68球目:低めフォーシーム ストライク 144km 1-1
69球目:真ん中ストレート ファウル 148km 1-2
70球目:内角フォーシーム 146km バットが折れた当たりは三塁ゴロ
5-4-3のダブルプレーでスリーアウト

2つのフォアボール、ワイルドピッチなどでピンチを招くも、最後は内角をえぐるフォーシームのストレートボールでバットを折らせ、ダブルプレーで3度目の登板を締めくくった。

■ダルビッシュ登板成績
イニング:4 投球数:70 安打:1 失点:1 三振:4 与四死:4

■前回までのダルビッシュ全投球内容
【インディアンス戦】安定感を欠きオープン戦初失点
【パドレス戦】2回無失点、3三振でデビュー戦を飾る