次世代22nmプロセッサー対応「Z77X-UD5H」マザーボードの魅力をさぐる
パソコンは様々な種類が販売されているが、自分の理想としているマシンとなると、なかなか見つからないのが現実だ。パソコンに求めるものは十人十色だと言ってしまえば、それまでだが、パソコンユーザーにとっては、「ないものは作ってしまえ!」と言う格言は今でも生きている。

究極の高性能・多機能、自分のためのマシンなど、大量生産品では実現できないパソコンの楽しみがショップブランドや自作PCにはある。

ギガバイトのPC道場」では、これまで自作派ユーザー向けに様々な種類のマザーボードを紹介してきたが、今回、次世代Intel Core iプロセッサーに対応したマザーボード「Z77X-UD5H」を日本で発売するとの情報を得た。発売時期は定かではないが、早速「Z77X-UD5H」を見る機会を得たので、実機写真を交えて詳細をお届けしよう。

■次世代プロセッサー対応の新モデル
「Z77X-UD5H」は、次世代Intel Core iプロセッサーに対応した7シリーズマザーボードだ。
次世代22nmプロセッサーでもソケット形状はLGA1155となり、次世代プロセッサーだけでなく、現行の第2世代intel Core iプロセッサー(通称「Sandy Bridge」)にも当然ながら対応している。
GIGABYTE 7シリーズマザーボード「Z77X-UD5H」

次世代22nmプロセッサーにも対応したLGA1155ソケット

チップセットなどを冷却するためのヒートシンクは、デザインが大幅に変更され、より効率よく放熱できるそうだ。


■オンボードmSATAで高速動作
「Z77X-UD5H」の大きな魅力は、mSATAモジュールSSDを搭載するためのソケットを備えている点だ。
mSATAモジュールSSDを搭載したところ

これにより、既存のハードディスクでもSSD並みに高速化できる「インテルSmart Response Technology」の構築も手軽に行える。

mSATAコネクター使用時は、仕様上、SATA2ポートがひとつ使えなくなるが、SATAポートはSATA3×6、SATA2×4の計10ポートあるので、事実上、困ることはないだろう。
「Z77X-UD5H」のSATAポート

一番右のポートは、ATX4P (PCIe 電源コネクタ)あり、オンボード PCI Express x16 スロットに補助電源を提供する。2つ以上のグラフィックスカードが取り付けられているとき、電源装置からATX4PコネクタにSATA電源ケーブルを接続してシステムの安定性を確認するとよい。
ATX4P (PCIe 電源コネクタ)がある

本製品はインターフェイスが充実しており、背面にはHDMI/DVI/RGBのディスプレイポート、USB3.0×4などを備える。

「GIGABYTEデュアルLAN」も見逃せない。IntelギガバイトイーサーネットおよびQualcomm Atherosの2つのLANチップを搭載することで、最高のネットワーキング環境を提供してくれるのだ。一瞬が勝敗を大きくわけるネットゲームなどで威力を発揮するだろう。
HDMI/DVI-D/D-Sub/ディスプレイポートと豊富な4種類の出力端子を備える

■超耐久性を誇る「Ultra Durable 4」準拠
PC自作ユーザーに日常起こりうる不具合に対処するために、本製品は「Ultra Durable 4」に準拠した。2オンス銅箔層を採用することでシステムの放熱効果と安定性を高めたうえ、次の4つの特徴を持っている。

●防湿 - 新開繊クロス式PCBを採用
湿気の多い日本で嬉しい機能だ。本製品は湿気をはじく効果のある新開繊クロス方式をPCB基盤に採用している。

具体的には、繊維の網目の間にある隙間を減らすことで、湿気が浸透するのを防いでくれる。これにより、湿度上昇に伴う不具合やショートからシステムが保護されるわけだ。

●防静電 - 静電気放電に強いICを搭載
従来のICに比べて静電気放電に対する抵抗が約3倍強い高品質ICマイクロチップを採用することによって、静電気によって発生し得る損傷からマザーボードとその他のパーツを保護する。

●防電断 - Dual UEFIと抗サージ特性ICが突然の停電から保護
日本では少ないが、万が一の停電に対処するための機能だ。突然の電断によりシステムに不具合が発生してもバックアップROMが自動でリカバリーを行い、UEFIを保護してくれる。

●防熱 - オール固体コンデンサ、低RDS(on) MOSFET
選び抜かれた部品を採用することにより、高温の環境でもシステムが過熱しすぎないように保護する効果がある。

基板全体に載せられた固体コンデンサは、マザーボード全体の温度を下げてくれる。また低RDS(on) MOSFET(モスフェット)も、従来品と比較して、稼働時の温度を著しく低下させる効果がある。

■好みで使い分けできる!Dual UEFI「3D BIOS」
BIOSは、最新のDual UEFI「3D BIOS」を採用した。同BIOSは、ユーザーの好みにあわせて2種類のモードを使い分けられる、GIGABYTE独自のBIOS技術だ。

3Dモード
3Dモードは、初心者およびメインストリームユーザー向けのモードであり、直感的にわかりやすいグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)を採用している。X79に採用されていた3Dモードよりも、メニューが更に初心者向けになっている。
3Dモード

アドバンス・モード
アドバンス・モードは、オーバークロッカーやパワーユーザー向けのモードであり、3Dモードに比べて、より詳細にわたる設定が可能だ。PCハードウェアを最大限に使いこなすことができる。
アドバンス・モード

ユーザーは、好みや目的に合わせて、2つのモードを使い分けることができるわけだ。

■安定した電源供給を実現する「3D POWER」
「3D BIOS」と並んで、GIGABYTE独自の注目すべき機能が、安定した電源供給を実現する「3D POWER」だ。

Z77X-UD5Hの「3D POWER」は、CPU、内蔵グラフィックス、VTT、メモリーに安定した電源供給をする4系統のデジタルPWMデザインである、オール・デジタル・エンジン設計を採用している。綿密な電源調整を自動で行うことによって、高効率な電源供給コントロールを可能にした。

「GIGABYTE 3D Powerユーティリティ」が用意されており、インターラクティブな3D画面で、電源、フェーズ、周波数の3つの要素を調整可能だ。
「GIGABYTE 3D Powerユーティリティ」

「Z77X-UD5H」は、次世代22nmプロセッサーに対応した最先端のマザーボードだ。あとからプロセッサーを買い換えたり、mSATAモジュールを追加したりすることで、手軽にアップグレードができる。

超耐久性を誇る「Ultra Durable 4」によりUltra Durableが更に進化し、Dual UEFIによる安全性の確保、4系統デジタルPWM化、豊富な映像出力やmSATAコネクターや充実した各種インターフェイスを搭載する「Z77X-UD5H」。最小構成から始めても問題なく動き、徐々にパーツを買い足してパワーアップしていくのに良いベースとなる、まさに死角なしのメインストリーム向けチップセット搭載モデルだ。
これから新春に向けて新しいパソコンを1台組みたいという人には、注目に値するマザーボードといえるだろう。

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