ヨハン・クライフ氏がスペイン『ペリオディコ』のコラムの中で、バルセロナのサンドロ・ロセイ会長と、レアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長、ジョゼ・モウリーニョ監督を批判している。

●モウリーニョ監督について
「私の人生において、同僚の目に指を突っ込む監督は見たことがない。ショックだったね。ここまで来るとは思っていなかった。バルサを止めるためにどうしたらよいか、もう分からなくなっていることの証明だ。無能や横暴さを表している。サッカーから注意をそらせるためにやっている、ほかのことが話題になるようにやっているという声が多いが、私はそうは思わない」

●モウリーニョ監督とペレス会長
「私にとっては、より深刻な問題だ。世界におけるレアルの責任は大きい。こういうことを許してはいけないクラブだ。この最悪の例を見ている子供たちが何百万といるんだよ。そして、マドリーはそのイメージをまったくケアしていない。(ホルヘ・)バルダーノがいなくなってから、かなり事態は悪化した」

「プライベートではモウリーニョが最高の監督であり、それだけでなく最高の人間ということもあり得るだろう。だが、世界に与えているイメージはかなり違う。クラブにはこの状況を変える義務があるよ。マドリーのイメージはかつてと違うものになった」

「こういう監督と一緒にいれば、毎日問題をつくることになる。選手たちはどうすればよいんだ? 私は、『彼らじゃない』と思わされるリアクションを目にしてきた。試合が終われば、選手たちも同じことを考えているはずだと想像する。だが、彼らには選択の余地がないんだ。監督とは同意しないと言えばよいのか? それはできないだろう」

●モウリーニョ監督とロセイ会長
「最悪なのは、3年前、モウリーニョがロセイのお気に入りの監督だったことだ。(ペップ・)グアルディオラではなく、彼を招へいしていたら、かなり変わっていたことだろう。(フランク・)ライカールトと同じように、ペップは決してクラブに損害を与えない人間だ。勝つこともあれば、負けることもあるだろう。だが、クラブを窮地に追いやったり、恥をかかせたりはしない。勝利にとりつかれると、客観的な見方や大事な価値を失ってしまうんだ」

●現バルセロナ経営陣の金銭への執着
「お金が大事なのは分かっている。だが、まずやるべきことは、チームに練習させることだと考えなければいけない。スーペルコパを獲得していなければ、大きな影響があったかもしれない。その可能性は現実的にあった。マドリーとバルサでは準備に大きな違いがあったからだ。グアルディオラはとても勇敢だっただけでなく、非常に素晴らしかったよ。うまくいったが、お金への執着から、大きなリスクを冒したんだ」