■流通経済大柏高校、本田監督の弁



先日、流通経済大学付属柏高校の本田裕一郎監督に取材を行なった際、Jユースについてこんな言及があった。「依然として感じるのは18歳の指導者は誰だよ、と。例えば、『あのJユースのコーチの誰々さんは凄いよね』というのがない。何で60歳じゃいけないの?何で25歳じゃなきゃいけないの?ということ。もちろん、思いが強ければ青二才でもできないことはないですが、そういう指導者がいない。次に進もうとしている。そこに少し問題が見える」。



本田監督のJユースへの辛口コメントは今やユースサッカーのエンターテイメントの一つだと思うが、続けてこれまた恒例でもあるJ下部出身のA代表選手が少ないことへの指摘があった。「今は∪−17もそうですし、アルゼンチンに勝ったとか言っています。ところがワールドカップになるともう4回行っていますが、19人前後は高校出身者で動かない。23人中ということは4人ですよ。Jから順調に育った選手というのは」。


■JFAアカデミーは「大失敗」の施策?


強烈だったのは、来年から大阪の堺に開校するJFAアカデミーについて。本田監督は、育成年代でのロジング(寄宿制)には賛成のようで、サンフレッチェ広島ユースは成功例として見ているようだが、JFAアカデミーについては「大失敗」と酷評する。「どの運動も突き詰めていくと集団生活をさせて、人間教育もさることながら、仲間と一緒に鍛えていかないといけない。それは欠かせないことです。


数年前に広島が始めて、それを真似してJFAアカデミー福島を作ったけど、大失敗。大失敗しているのに、検証もされていないのに、未だに熊本(宇城)に作ったり、来年から堺に作ったり。福島は原発事故で静岡に移転しましたけど、実は大失敗なんです。どうやってできたかというと、全国から選手を集めて、協会がスカウティングをしてお金をかけて、4年後にはプロに10何人をするというのが公約でした。ところが、2、3人がプロになれるかどうか。なったとしても全然ダメですよ」。


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■著者プロフィール




小澤 一郎

1977年、京都市生まれ。サッカージャーナリスト。スペイン在住歴5年を経て、2010年3月に帰国。スポナビ、footballista、サッカークリニック、サッカー批評、サッカー小僧、ジュニアサッカーを応援しよう!などで執筆中。

著書に『スペインサッカーの神髄』(サッカー小僧新書)がある。また、「まぐまぐ」より、メルマガ『小澤一郎の「メルマガでしか書けないサッカーの話」』を配信中。



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