ビジネスホテル暮らしは味気ないが、BS11でしばしば楽天戦が中継されるのが有り難い。

 9日の対横浜戦は、双方のチーム力・チーム状態を反映してか攻守ともヤマ場が少なく、特に前半は退屈だった。
 勝ちきれなかったイーグルス。9安打放っても2得点では苦しい。
 得点力の低さで競った試合が多く、常時緊張を強いられる所為か、選手は疲れているようだ。

 45戦目のこの試合で、スパイアーは17試合目の登板。中継ぎの片山が先発を含めて19試合で最も多く投げているが、同じく17試合の美馬ともども、先発が完投した5試合を除く試合にほぼ1試合おきに近い頻度でマウンドに登っていることになる。
 イニング数は16回3分の2(片山20回、美馬19回3分の2、青山30回=15試合)に過ぎないが、1、2点取られればもう跳ね返せない状況下で神経をすり減らし続けていることだろう。

 この日はストレート、スライダーのキレ、コントロールともいまひとつで、ためにピッチングに余裕がなく、ツボに投げ込んでしまうミスにつながった。
 その後、なんとか二人を打ち取り、片山につないだが、TVで見る限り、静まり返ったベンチでスパイアーに声を掛ける選手やコーチは見られなかった。

 読みで勝負する山崎も、読み以前の体力と集中力の問題。バットの反応が明らかに遅れている。ここと鉄平のところで打線が切れてしまう。休養が必要では。
 外した場合、4番は千葉ロッテや北海道日本ハムではないが4番目の打者と割り切るしかない。

 打線では草野が復調。インコースを大分振り切れるようになったし、6回2点目のタイムリーとなった三遊間を抜いた当たりは、タイミング、手首の返しとも技ありだった。
 松井の先制打も見事。膝下ほどの低め速球を掬い上げず、鋭角にヘッドを落としてはじき返した。これで左中間を深々と破るのが彼のパンチ力。次打席でも殆どフォローを取っていないのにフェンス直前まで飛ばした。膝を少し引きずり加減だし、腰にも万台を抱えているようで心配だが、ベテランらしくそれをいい方に向け、しばらく“軽打”に徹してもらいたい。

 初打席初安打を飾った新顔ガルシア。スタンスの広い、膝の送りで体重を乗せるやや変則の構えは、T−岡田や中田と同タイプにも見えるが、あちらと違い長打は期待出来そうもない。ただバットコントロールは悪くなさそうで、不足気味の右打者としての期待はかかる。

 一塁手争いは横川選手も加え、平石選手にとっては厳しいことになる。
 試合後、試合時間制限に怪訝顔のガルシアになんとか説明しようとしていたところは流石だが(伝わらなかったらしく通訳を呼んだ)、出場機会に貪欲であり続けて欲しい。
 いま9打数2安打。最近の打席では、好球を見逃して追い込まれ、粘りはしたが、最後は撫でるような振りの外野飛球だった。しかし、次で安打すれば3割だ。

 12日は今シーズンKスタ初観戦(対名古屋中日)。