レアル・マドリーのジョゼ・モウリーニョ監督が“温和”になることはないようだ。同監督はレアルの面々に規律を植えつけなければいけないということを、すぐに理解したようである。

FWカリム・ベンゼマを公に批判して皮肉をつきつけ、MFシャビ・アロンソのことも批判し、DFセルヒオ・ラモスのミスにベンチでボトルを投げつけるなど、怒りをあらわにしたモウリーニョ監督。レアルの選手たちと同監督の関係に関して、また新たな話が浮上している。23日のスペイン『マルカ』が報じた。

これによると、キャプテンのGKイケル・カシージャスがチームを代表し、モウリーニョ監督に練習開始時間を10時から11時に1時間ずらすことを要請したという。だが、モウリーニョ監督はこれを一蹴したそうだ。バルデベバスの練習場で、カシージャスとモウリーニョ監督は次のような会話をしたと伝えられている。

カシージャス(以下カ):「監督、練習開始を10時から11時に1時間変更できませんか?」

モウリーニョ(以下モ):「だめだ」

カ:「お願いです監督。そうすれば、子供たちを学校へ連れていけるんです」

モ:「だが、君には子供がいないじゃないか!」

カ:「はい。でも、ほかの選手たちにはいます」

だが実際には、学校に行く年齢の子供がいる選手は、GKイェルジー・デュデクとGKリカルド・カルバーリョのみ。25選手のうち17選手は子供すらいない。確かに、デュデクとR・カルバーリョを除く6選手の子供も幼稚園に行っているが、そもそもモウリーニョ監督にも10歳と7歳の子供がいるのだ。

つまり、モウリーニョ監督に妥協するつもりはないということだ。レアルではこの数年間、こういった規律や内部ルールに関する話が出てきていなかった。最後にこういった話があったのは、ファビオ・カペッロ現イングランド代表監督が率いていたときだ。このとき、デイヴィッド・ベッカムとアントニオ・カッサーノがチームを外され、ロビーニョとグティがベンチに座り、ロナウドはミラノへと去って、そしてレアルはリーグを制覇している。