中国の一部メディアは、日本のアイドル・グループSMAP(スマップ)が10月に予定していた上海コンサートで、チケット販売が中止になったと報じた。「釣魚島(中国側の、尖閣諸島に対する一般的呼称)」や「中国人船長逮捕・拘束」の文字は使わず「両国関係がさらに悪化したら、コンサートは不適切との、中国側のシグナル」などと、背景に間接的に触れた。

 インターネットでは、コンサート中止を当然とする意見が集まり始めた。「愛国」論調が強い環球網の同記事のコメント欄では、芸術に国境はないが芸能人に国境はあるとして、受け入れられないとの声が多い。ファンによるとみられる、今は歓迎できないとの意見もある。日本や日本人を罵倒(ばとう)する声も目立つ。中国政府が強く求めている「船長の即時解放」を受け、SMAPを来させたらよいと主張した上で、拘束してしまえとの書き込みもある。

 同コメント欄では、同問題で、これまで多かった中国政府の「弱腰」を非難する意見は見当たらなくなった。中国人の関心事の推移の反映なのか、コメントの意図的な取捨選択の結果であるかは不明。(編集担当:如月隼人)



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