ユヴェントスの次期指揮官は、サンプドリアのルイジ・デル・ネーリ監督とフィオレンティーナのチェーザレ・プランデッリ監督のどちらになるのか。あと数日はこの疑問が続くだろう。両チームともそれぞれの指揮官と別れたがっていないが、ユヴェントス内ではデル・ネーリ監督の株が上がっている。サンプのリッカルド・ガッローネ会長がデル・ネーリ監督に契約延長を押しつけることができない一方で、プランデッリ監督はヴィオラともう１シーズンの契約を残しているからだ。

ただ、どういう結果になるとしても、デル・ネーリ監督とプランデッリ監督の双方にとって有益な存在となるのは、サンプMFアンジェロ・パロンボだ。プランデッリ監督が１年前、彼のフィオレンティーナ加入を望んだのは偶然ではない。そして、今シーズンのデル・ネーリ監督の下でのパロンボのパフォーマンスは周知のとおりだ。今季のユーヴェの中盤での問題を考えれば、このポジションから再建が始まるのは確実だ。招へいが噂されるリヴァプールのラファエル・ベニテス監督が、MFハビエル・マスチェラーノをこのポジションの補強に指名したのも偶然ではない。

また、もう一つの問題がサイドだ。右サイドも左サイドも、ユーヴェは補強を必要としている。そしてサンプドリアには、素晴らしいシーズンを送った左利きの選手がいるのだ。スイス代表としてワールドカップに招集されたDFレト・ツィーグラーである。同選手とサンプの契約は2011年までとなっており、サンプが大きく抵抗することはできないだろう。

ただし、ユーヴェがサンプからすべてを“強奪”するわけではない。例えば、サンプのガッローネ会長はチャンピオンズリーグ出場権を獲得した場合、FWジャンパオロ・パッツィーニを放出したくないと考えている。ユヴェントスはその場合、同選手の獲得にプレッシャーをかけることはしないだろう。いずれにしても、ユーヴェが少なくとも一人、前線に大きな補強をすることは確実だが…。