担当M(以下M):岡田監督の日本代表についてラモスさんはどんな不満がありますか。

ラモス(以下R):いや、岡田監督がやっていることはおかしくないと思いますよ。選手選考とかホント問題ない。それより、みんな岡田監督が暗いとかそんな雰囲気の話ばかりしてるけど、ハァ? って感じ。それ代表の監督という仕事と関係ないでしょ。それに岡田監督は、ホントは飲み屋で話しているとスゴクおもしろい人ですよ。

M:選手の起用方法についても問題は感じませんか。

R:もし僕が監督だったとしても、いま岡田監督が先発させている選手とほとんど変わらないですよ。確かにうまい選手を選んでるから。サブの選び方は変わると思うけどね。そこは好みが出る。

M:前回では攻撃のお話を聞きましたけど、今のディフェンスはどうですか。

R:中澤(横浜FM)と闘莉王(浦和)は問題ない。あと2年とか3年とかは十分やれますよ。あの2人はどんな時にも手を抜かない選手だから。

M:センターバック2人はいつも全力プレーですよね。

R:そう。ただ、だからケガが怖い。手を抜かないから。どのプレーも必死。だから魅力があるんです。ケガが多いのは仕方がないんですよ。かわし方を覚えるともっといいんだろうけど。

M:それだけに2人のバックアップは重要ですね。

R:山口(G大阪)が呼ばれているのがよかったと思いますよ。オレは山口が好きで、どうして呼ばないのかって思ってたんですよ。これから山口にもちゃんとチャンスを与えてほしいと思ってます。

M:まだ呼ばれたことのない選手では誰かいますか。

R:那須(磐田)ですね。岡田監督も横浜FMのときにどんなプレーできるか知ってると思うし。責任感が強いし一対一も強い。今の調子はわからないけど、去年東京Vでプレーしているときは、ほとんどの試合で80点や90点以上の出来ですよ。あのプレーを見たら呼ばないのはもったいないと思う。

M:現時点での一番のオススメは?

R:僕は岩政(鹿島)なんかおもしろいと思いますよ。バックアップってだけじゃなくて、フォーメーション変更も考えられる。闘莉王がボランチもできるんだから、中澤と岩政のセンターバックにして、セットプレーでこの3人がゴール前に行ったらホントすごく強いですよ。岩政を入れるといろんなオプションができるんです。

M:2008年の東アジア選手権の時にケガをして、それきり招集されていませんが。

R:だからぜひ呼んでほしいですよね。どうして呼ばないのってくらいですよ。ディフェンスも新しい選手を9月のオランダ遠征に連れて行って試しておいたほうがいいと思いますよ。そのためにも名前を挙げた選手たちには今活躍してもらわないとね。

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ラモス瑠偉ラモス瑠偉プロフィール
1957年2月9日、リオデジャネイロ(ブラジル)生まれ。
1989年11月、日本に帰化し、1990年北京アジア大会、
1992年アジアカップ、1993年ワールドカップ予選などで日本代表の中盤をリードした。
竹を割ったような性格で、厳しく文句も言うけれど、一方で面倒見の良さでも知られている。

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リストランテ・カリオカ