ゴールの約束はしていない。しかしFWディエゴ・ミリートはインテルに多くをもたらすことになるだろう。

「新シーズンに向けて何か約束するっていうのは、あまり好きじゃないんだ。責任を負うことが嫌なわけじゃないけどね。インテルで迎える新シーズンは、何も心配していない。もう30歳になったし、十分な経験を積んでいるいるからね。インテルはチームとしての強さが並外れている。全選手が真のプロフェッショナルなんだ。僕はピッチの中でも外でも、チームメイトに対して最大限の協力を惜しまない。実は1月に、インテルに移籍することもできたんだ。でも移籍はシーズンが終わるまで待った。自分でもいい選択をしたと思うよ。ジェノアは最後まで戦力として見なしてくれたから、ジェノアのプレツィオージ会長や、チームメイト、ティフォージには感謝しないといけない。僕がアルゼンチン代表に復帰することができたのも、ジェノアのみんなのおかげなんだ」

インテルでは、FWズラタン・イブラヒモビッチとコンビを組むことになる。移籍の噂があったイブラヒモビッチだが、しかし新シーズンもインテルでプレーすることが確実視されているからだ。

「何よりもまず、彼が残留しそうなことに喜でいる。ズラタンのような選手と一緒にプレーできるなんて幸せだよ。ズラタンは正真正銘のフオーリクラッセ(名手)だし、僕は彼と一緒にプレーする術を心得ている。僕はエゴイストじゃないからね。バロテッリとは少し問題を抱えたけど、でもほんと些細なことさ。マリオだって優秀なタレントだし、もう少し経験を積めば誰とだってプレーすることができるだろう。2009−2010シーズンの得点王は、インテルの選手になるだろうね。もしズラタンが助けてくれたら……」

ミリートがインテルに加入した一方で、2人の同胞がインテルを後にした。FWフリオ・クルス(契約満了で退団)とFWエルナン・クレスポ(ジェノアへ移籍)だ。

「彼らの退団は残念だ。フリオはいかなる時でも結果を残してきたし、エルナンはいい魂を持っている。選手としても1人の人間としてもね。彼のゴールに対する嗅覚は本当に素晴らしいよ。実はゴールの嗅覚は彼から学んだんだ。それにポストプレーもね。彼らとアルゼンチン代表でともにプレーできたのは幸運だったよ。来年にはワールドカップもあるし、それが新シーズンのモチベーションになればいいと思っている」

2009−2010シーズンに、ミリートは偉大な人物の下でプレーすることになる。マッシモ・モラッティ会長とジョゼ・モウリーニョ監督だ。

「まだモラッティ会長とは会っていないけど、でも僕を信頼してくれてとても感謝している。移籍交渉を担当したブランカとオリアリにも感謝しているよ。彼らからいい言葉をかけてもらったし、彼らにも恩返しをしないといけない。モウリーニョ監督とは移籍が決まってから電話で話したけど、僕の加入を歓迎してくれた。彼は偉大な監督だし、選手と良好な関係を築き上げることも知っている。彼の下でいいチームが作られるだろうね。インテルのアルゼンチン人の親友から聞いたけど、アッピアーノの練習場の雰囲気は素晴らしいようだね。これがインテルの強さの秘密だと思う。新シーズンのインテルは、この前のバルセロナのような成績を残さないといけない。すべてのコンペティションの優勝が目標だ。インテルにはその力が備わっていると思うし、あとはそれを実行するだけだ」