【トレビアン恋愛】楠城華子の考える、妻に身を捧げる夫たち〜婦唱夫随の大統領選挙〜
何か、妻に弱みでも握られているのでしょうか……。
ついつい、米国のヒラリー＆ビルの関係を思い出してしまいます。
ビルが起こした数々の不倫スキャンダル※１に耐え、許し、夫婦の危機を乗り越えたことで、好感度が一気にあがったヒラリーですが、先頃開かれた民主党の討論会で、「もし私が大統領になったなら、夫は『移動大使』として自分に協力する。」と堂々と宣言した姿に、「女の恨みは怖いのよ〜」なんて感じたのは私だけでしょうか。ビル自身もニュースのインタビューで、「彼女に頼まれたらなんでも引き受ける」という言葉を何度も繰り返していました。ビルはヒラリーに全面降伏したのでしょうか？それとも陰でまだコソコソと悪い癖を続けているのかも…？性癖はそう簡単に直らないっていいますからね〜。
ただ、クリスティナは、エビータや史上初の女性大統領となったイザベル※３のような、いわゆる「トロフィー・ワイフ※４」ではありません。
ヒラリーと同じように、大学卒業後、弁護士を経て政治活動を続けてきた実績の持ち主（下院議員1期、上院議員3期）で、もともとその人気と知名度は、大統領になる前のネストルより高かったのです。
現在のところクリスティナの支持率は45％と、他の候補を大きく上回っているらしいのですが、果たして、キルチネル家による「夫婦長期政権」は誕生するのでしょうか？
夫婦で国を引っ張っていく…。
世界のリーダーの夫婦の形が「夫唱婦随」から、「婦唱夫随」に変化すれば、国民のレベルでも、夫が家事＆育児をするということに抵抗がなくなり、本当の意味で男女平等が浸透する時代になるかもしれません。
国際会議の表舞台で、女性大統領達が国益を巡り討論を繰り広げ、
裏では、ファースト・ジェントルマン達が妻の愚痴を言い合いながら、まぁまぁとお互い慰め合い、友好関係を深めていく…。そんな光景を思い浮かべながら、アルゼンチンと米国の大統領選のゆくえを見守って行きたいと思います。
最後に、一足先に「ファースト・ジェントルマン」として外交デビューしたドイツのメルケル首相の夫、ザウアー氏について、少々。
妻が首相に就任したての頃は、男としてのプライドが許さなかったのか、首相就任式にも、外遊にも同行せず、外務省は肝を冷やしていたといいます。しかし、次第に自分の立場を理解し、夫人に随行するようになり、6月のサミットでは、議長国の夫として、ファーストレディー達を見事にもてなしたそうです。
日本史上初の女性首相とファースト・ジェントルマンはいつ誕生するんでしょうね。
注
※１…ビル・クリントンの好色ぶりは『ホワイトハウス・スキャンダル（扶桑社：ロナルド・ケスラー著）』を参照。
※２…クリスティナ自身が、大統領の任期を6年から4年に縮める憲法改正（1994年に改正）に尽力した。現憲法では連続再選を一回限り認める規定になっている。
※ ３…ペロン大統領の2番目の奥さんだった元女優のエビータは、国民的人気がありながら、大統領選に出馬する目前で病に倒れ、そのまま亡き人となった。その後、クーデターが起こり、ペロン大統領はスペインに亡命。そこでナイトクラブ歌手のイザベルと出会い、3度目の結婚をした。亡命してから18年が経ったのち、ペロンはアルゼンチンに戻り、再び大統領となったが、任期半ばで病死。副大統領だったイザベルが自動的に職務を引き継ぎ、アルゼンチン史上初の女性大統領となった。
※４…トロフィー・ワイフ
権力と財力をもった中年男性が、その地位を誇示するために迎える、若くて美しい奥さんのこと。
[詳細記事]
■参考文献
・ヒラリーの公式HPで、ビルが妻を絶賛しているVTR
・『ホワイトハウス・スキャンダル』扶桑社：ロナルド・ケスラー著
・『ヒラリーという生き方』KKベストセラーズ：クリスチヌ・オックラン著
■楠城華子関連リンク
インターネットＴＶ『ゆかはなランチ』毎週火曜日12:00〜12:45 生放送：http://www.odoroku.tv/variety/yukahana/index.html
オフィシャルサイト：http://goo-fla.com
オフィシャルブログ：http://blog.livedoor.jp/hanakonanjo
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